海の見える理髪店(荻原浩)

面白かった。
けど、前評判が高すぎたかな…今まで何度か候補になった末の直木賞受賞作っていうのでちょっと期待しすぎたかな…いや、おもしろかったです。
けなしているわけじゃありません。
『海の見える理髪店』
これはかなりぐっときました。
淡々と語る中に重苦しいドラマが詰まった感じは、これまで読んだ荻原作品のいいところを選りすぐって書かれたようだと思いました。
そのくらい私のツボをぐっと抑えてくれました。
最後の一行でうるうる。
『いつか来た道』
介護やっているとね、こういう話って胸に残るんですよね。
いろんな家族にいろんな歴史やドラマがあるんだろうなあ、って。
優しい娘や息子、用事があるときだけしか来ない娘や息子。
彼らにはそれなりに歴史やドラマがあって、それらを積み重ねた先が介護が必要となった親との位置関係に影響するんだろうな、と。
『遠くから来た手紙』
すごく荻原さんっぽいと思いました。
他の作家さんが書いたとしたら、たぶんこの主人公を好きになれなかったと思います。
そんなタイプの主人公を私に嫌いにさせない不思議な魅力があるんですよね、なぜか。
『空はいつもスカイ』
子供なんてね、大人に振り回されてばっかりよ。
自分の存在に疑問を持たずに生きてきた人には分からない絶望感じゃないかなあ、と思いました。
『時のない時計』
オチがホラーなのを期待してしまったせいで肩透かしを食らいました。
勝手な期待ですが、なんか盛り上がった割には普通に終わっちゃったので。
『成人式』
いいじゃない、代理出席。
親が希望するなら認めるべきよ。
って思いました。
鈴音のかつての友人、郁美の「鈴音のこと、思い出せてなくて、ごめんなさい」にはちょっとぐっときました。
実際にそんなもんでしょう。
忘れちゃいますよね、きっと。
でもその後の友人たちの厚意にはほろっとしました。
実際にありそうですよね。
きっと鈴音はいい子だったに違いない。
このお二人は、いい子に育てていたに違いない。
そう思いました。
この年頃の娘がいるせいですかね…

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荻原 浩

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