万年筆と私

中学の入学祝に親戚に万年筆を買ってもらった。
「なにがいい?」と訊かれて自らリクエストした。

小4から通っていた個人塾の先生が万年筆づかいで、いつもポロシャツの胸ポケットに差していた。

小学校の先生を定年退職してから始めた塾だったので、当時は恐らく60代後半くらい。
年号で言うなら大正生まれの先生だったのだけど、とても字がうまくて、新しいノートを買うと表紙に鏡花名と名前を書いてくれた。

他の子はどうか分からないけど、私はそれがとっても嬉しくて、ひいては万年筆への憧れへと変わっていった。

その万年筆がその後ダメになったのかどうなのか記憶に残っていないし、私の万年筆熱がどう続いたのか終わったのか記憶にないし、その万年筆ももう手元にないのだけど、高校生の時に新しい万年筆を買った記憶はやけに鮮明に残っている。

池袋の西武デパートのウインドウに並ぶ万年筆の中から選んで、自分のお金で自分のために一人で選んで買った。
クレージュの万年筆だったのも覚えているのだけど、なぜかこれも今は手元にない。

その後、どこかの文具店かハンズあたりでシンプルなデザインの万年筆を買って使っていたのが、これも今は所在不明。

どうやら私は万年筆と縁がないらしい。

今でもたまに欲しくなる、というか、万年筆で字が書きたくなる。
安いものでいいから買ってみようか。
来年の年賀状は万年筆で書くもの一興かもしれない。
でもそのためには時間のゆとりもないとならず、友達なんて大していないのにも関わらずこれがけっこう難関だったりする。

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