アスペルガーの館(村上由美/著)

この本のタイトルは『アスペルガーの館』ですが、アスペルガー人の話であると同時に、言語聴覚士の話であり、働く女性の話であり、妻の話でもあります。
その他の発達障害がある方はもとより、健常者の方が読んでも興味深い部分はあるのではないでしょうか。
タイトルに捕らわれずすべての人に読んで欲しいです。
ちなみに私は軽度のADD(多動のないタイプの注意欠陥性障害)ですが、うんうんと頷いたところが何箇所もありました。
共感するところが多くあったため、もしかするとここから先の私の感想にある持論と本の内容が著しく被る部分が多々あるかも…。
幼少期にいじめにあったくだりには、つらかったり悲しかったり悔しかったりした感情がフラッシュバックしてやや頭がくらくらしました。(この手の本やテレビ番組を観るとままある現象です)
『周囲がいじめたくなるような子だったと思う』これは私も自分を振り返って思います。
それでも学校に意地になって行っていた、とう部分には、性格が似てるな、と思ってくすりとしてしまいました。
あの頃の私、休んだら負けだと思ってました(笑)
あと、高校に行って変わったというのも似てます。
私の場合は、中学時代いじめにあっていた間にじっくりと人間観察をして、コミュニケーションのパターンを学んだのが良かったんだと思っています。
障害ってきっちりした線引きがないんですよね。
だから診断は難しいけど、裏を返せば面白く、というか興味深くあります。
これまで私は、障害があろうがなかろうが「そういう人なのだ」と受け止めるところから始めればいいじゃないか。
と思い続けてきました。
これは、自分の障害が分かる前も後も変わらずに思っていることの一つです。
でも最近ふと思ったのは、もしかするとこの考え方そのものが私の障害のなせる技なのではないかということ。(そう考えるようになったのには理由があるのだけどここでは省略)
だとしたら、私の障害ってむしろラッキーなのでは?なんて考えてしまったりもします(笑)
何故なら私はこの考えが間違いだとは思えないし、そういう考え方が当たり前の社会になったらいいと心底思っているからです。
障害者は、多くの健常者が作り上げた社会の中で生きていくために様々な努力をしていると私は思っています。
おこがましい言い方だけど、たまには健常者も努力してくれよ、と思うのです(笑)
だけどここで間違ってもらってはこまるのは、そういう人なのだと思うことで我慢を強いようとしているわけではないということ。
周囲が「そういう人なのだ」と受け止めた上で、じゃあどうやったらどちらも快適に過ごせるように工夫できるかと考えることが必要だと言いたいのです。
障害があっても生活しやしすいように障害者も周囲も工夫したり学習したりする、それが療養だと私は思っているのだけどが間違っているでしょうか?
もしこの考えが間違っていないのなら「そういう人だから」から始まる社会は、社会そのものが療育の場になるのではないだろうかと思うのです。
私は専門家ではないので、あくまでも理想論の一つですが。
だけど、私が今願ってやまないことのひとつです。
この本の中でも触れられていましたが、自分の障害をいつどんなタイミングで知るかと言うのは非常に重要だと思います。
私はほんの数年前、40を過ぎてからだったのですが、知ってほっとしたクチです。
ですが、タイミングもさることながら、自分が自分の障害を知るのと、親が子の障害を知るのとも違いますよね。
これはとても難しい問題だな、と私も思います。

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