12歳の文学

小学生の子供が二人いるので、小学生に興味があり、読んでみました。

大賞作は二作掲載されているのですが…

『月のさかな』は洗練されていて小学生の作品とは思えないしっとり感があります。
が、できすぎてて、大人の小説の切り貼り的な雰囲気を感じてしまいました。
私が穿ちすぎかな~?

『明太子とたらこ王国』は、ちょっとしっちゃかめっちゃかな感じがしました。
けど、お話をまとめあげる力はスゴイです。

私が一番気に入ったのは優秀作の『駆除屋とブタ』です。
すごく感受性の強い子なんだろうなあ、しかも、その感受性に負けないくらい、自分の心が受け取ったものに向かうことのできる強さを持った子なんだろうなあ、と思いました。

あともう一つ、『オトナの人へ。』も気に入りました。
ベースは、オトナへの苦言。
こういうタイプのものって、ただ単に文句を並べて、自分ってスゴイのよ、的な内容に収まってしまうことが多いと思うのだけど、きちんと小説としてまとまっているし、受賞作の中では、一番リアルな思春期を描いていると思いました。

本としては面白かったです。
けど、社会的にはどうなのかな?
書くことに、子供の興味を向けさせる一つのきっかけ作りとしてはいいと思うけど、商業的にもうけのアイテムとして子供を使ってるってことになっちゃうのかな?

それから、以前からつくづく思っていたのですが、作文と物語の創作は似て非なるものだなあと感じました。
作文で褒められるのは、文法も漢字も正しくて、みんなが感じることを言葉巧みに表現したものだけど、物語は、その子の感性や、脳内で作り上げた想像を言葉にしたもの。
作文ができる子より、物語を作れるこのほうが、人間的に魅力を感じます。
そういう子って、得てして空想家が多くって、子供の間では人気があるか異端視されるか両極端で、教師には、つかみどころがなくて恐れられてたりするところがまた愉快。(私の人生経験談)

第二回の募集があるみたいなので、次回もまた、小学生たちの創造の世界を覗いてみたいです。

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