テーマ:直木賞候補作品読んでます

革命前夜(須賀しのぶ)

ベルリンの壁が崩壊した頃、私のチャラくない人生の中でもややチャラかった頃の出来事であり、共に思い出して恥ずかしさが伴うのですが…私情はさておき。 読み終えたとたんに背筋がぞくっとしたと言いますか、肌が泡立つといいますか、確かにタイトルからしたらここで終わるんだろうけど、ここからも十分に登場人物それぞれに人生は続いていくのであろうし、そ…
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平場の月(朝倉かすみ)

恋愛ものでありながら人生もの。 小中校の同級生って、大人になってから当時のことを知ると「そんな生活背景が…」と思うようなことがあったりするんですよね。 主人公たちと同世代なのでその辺りの『ああそうだったんだ』は経験として分かります。 50になっても尚、と言いますか、50だからこそといいますか、そんなあれこれが詰まった一冊だと思いま…
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嘘と正典(小川哲)

これは…好みが分かれる読む人を選ぶ印象。 私はかなり好き。 第163回の直木賞候補作品なんだけど、直木賞つて感じではないかな、 直木賞はもっと一般受けするエンターテインメント作品でないと。 どの話も片手間には読めない印象。 『魔術師』 姉はどうなったの?筋通りの流れで行くなら…でも違う何かを見つけてるかもしれないし。息を飲ん…
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能楽ものがたり 稚児桜(澤田瞳子)

サブタイトルに『能楽物ものがたり』とあることから 能楽がベースに描かれていうということでいいのでしょうか。 個人的に「人間は本来悪であり如何にそれをうまく隠し騙し生きてゆくかで善人になれる。尚且つ悪をむき出しにできる瞬間を待っている生き物だ」と思っているので、どれもこれ納得の展開でした。 なのでその目線からの感想を以下に。 『や…
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第161回直木賞候補作についての個人的ランキング

第161回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 朝倉かすみ『平場の月』(平成30年/2018年12月光文社刊) https://50595192.at.webry.info/202007/article_3.html?1595400088 大島真寿美『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』(平成31年…
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マジカルグランマ(柚木麻子)

いまひとつ、どこへ向かって行きたいのか分かりかねる印象。 社会の理想像としての自分とそうでない自分との違和感とか、自分の理想像の自分と社会に存在している心地よい自分とのギャップとか、テーマはそんな辺りでしょうか? 全体的に欲のない者が勝る、みたいな、意外なところに自分の居場所がある、という感じがあって、自分の居場所をつくるためにカツ…
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トリニティ(窪美澄)

自分が良かれと思って選んだ道の行先が安泰だなんて誰にも分からない。 それならば、茨の道と言われても行くしかないのでしょう。 人は、今やれることしかやれないのですから。 そんな考えが、勇気づけられるような、やるせなくなるような、なんとも心をざわつかせるお話でした。 終盤になるほど話が優等生的にまとまり過ぎてるようにも感じた…
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第159回直木賞候補作についての個人的ランキング

第159回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 上田早夕里『破滅の王』(平成29年/2017年11月双葉社刊) http://50595192.at.webry.info/201808/article_1.html 木下昌輝『宇喜多の楽土』(平成30年/2018年4月文藝春秋刊) http…
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未来(湊かなえ)

いかにも意味が深そうなタイトル。 何故この物語に与えられたタイトルが未来なのか?を焦点に読み始めました。 扱っているテーマは深いく重たい。 冒頭の部分から『未来』を感じるエピソードが描かれ、そこから物語が展開していくのですが…未来ってなんなんでしょうね。 あらかじめ決まっていたように感じられることもあるけど、自分で選び取れると感…
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美しき愚かものたちのタブロー(原田マハ)

日置氏って実在の人物なのでしょうか? この物語の中では唯一不本意にタブローに人生を振り回された人物と思いました。 元軍人で、上司の指示には命を懸けてでも従うという悪しき日本魂故に一生を捧げてしまった彼が不憫でならなかったです。 読みどころがそこではないであろうということは重々承知ですが。 私財をなげうって美術館をつくろうとした松…
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落花(澤田瞳子)

舞台になっている時代が、生きるか死ぬか、明日も生きているか否か、という時代ということもあり、今と言う時代に通じるかどうかはさておき… 自分らしく生きるとか、自分の信じた道を行くということが、誰かの不幸の上に成り立つとしたらその誰かを不幸にすることも厭わないと言うのは読んでいて気持ちのいいものではないですね。 これが現代だったらもっと…
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第160回直木賞候補作についての個人的ランキング

第160回直木賞候補作についての個人的ランキング 第160回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 今村翔吾『童の神』(平成30年/2018年10月角川春樹事務所刊) https://50595192.at.webry.info/201905/article_2.html 垣根涼介『信長…
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信長の原理(垣根涼介)

正に信長の定理。 信長の行動原理が出来上がったエピソードが描かれ、その行動原理によって信長の認識や行動が生まれ、信長にまつわる歴史が出来上がっていったのだという筋運び。 人間らしい心のふり幅を見せながらも下に自分の付くものを蟻と同じ目線で見ている不安定さがなかなか興味深い。 科学知識のなさ故の不安を神仏への信心でカバーしていた時代…
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熱帯(森見登美彦)

自分の人生は、実は誰かが書いている小説なのではないか、というテーマに書かれた小説はこれまでにもあったような? 人生は一通りではなく、パラレルワールドとして併存しているというのも決して珍しいテーマではないかと思います。 が、 「これを森見登美彦氏が描くとこうなるのかー」 と感嘆する内容でありました。 白石さんの一見「今それ?」な…
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童の神(今村翔吾)

お恥ずかしながら、なにしろ歴史に疎いもので…どこからどこまでが史実に基づいているのかとか、完全フィクションなのかとか分からないのですが… いつの時代も為政者は自分の下に人を作り虐げるのが大好きなようで… 福祉制度があってもそれを破たんさせるような改変が目論まれてばかりの昨今を思うと、この小説の舞台の時代からなんの進歩もないんだな…と…
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ベルリンは晴れているか(深緑野分)

過去数年の直木賞候補作を読んできた中に実際にあった戦争を扱った小説はいくつもありますが、それぞれに切り口があって読み応えのあるものが多いと感じています。 本作は推理小説風でありながら、戦争によって人々が翻弄される様が描かれており、途中いい意味でなんでアウグステがバーベルスベルクに向かっているのが何度も忘れてしまいました。 人間ドラマ…
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じっと手を見る(窪美澄)

全体に漂う怠惰な諦念。 完全に諦めてしまった人と諦めてきれずにいる人。 行動に起こす人、流される人。 様々な人たちがそこにいて、生まれて来た以上そこで生きている。 『そのなかにある、みずうみ』語り、日奈 『森のゼラチン』語り、海斗 『水曜の夜のサバラン』語り、畑中 『暗れ惑う虹彩』語り、日奈 『柘榴のメルクマール』語り、宮澤 『じっと手…
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宇喜多の楽土(木下昌輝)

宇喜多秀家の考え方、格好いいなあと思いました。 この時代を生きた人としてはどうなんだろう…とも思いますが。 いや、今の時代に生きてても行きづらいタイプか。 豪姫の存在がこれまた素敵でした。 秀吉って何考えてるんだか分からない酷い人だな、と思うことが多いのですが、この二人を結び合わせたのは上出来だな(笑)なんて思いました。 歴史…
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傍流の記者(本城雅人)

なんか…独特の世界ですよね。 一つの王国、というような。 読み切ってみると、最終的に北川が陰の支配者?という印象。 出世って、本人の技量も然ることながら、人との関係と時の運が大きく左右するんだなあ、としみじみ。 興味のない世界にしては退屈せずに読み切ったので魅力的な人と文で描かれていたのだとは思いますが、いかんせん興味がない業界…
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破滅の王(上田早夕里)

つまらなくはないが面白い(読み応えがある)とも言い難い。 正直ちょっと微妙。 科学者から見た戦争、という物語は読んだことがなかったのでそういう意味では私にとっては斬新でした。 治療法を確立してこそ生物兵器としての意味を成す。 罹患者を助けるために治療に有効な抗生物質は生み出したいけど兵器として意味をなしてしまうのは苦しいという思…
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第158回直木賞候補作についての個人的ランキング

第158回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 彩瀬まる『くちなし』(平成29年/2017年10月文藝春秋刊) http://50595192.at.webry.info/201805/article_3.html 伊吹有喜『彼方の友へ』(平成29年/2017年11月実業之日本社刊) …
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くちなし(彩瀬まる)

ものすごい世界観だな、と思いました。 ともするとおどろおどろしい印象を与えそうなモチーフだと思うのですが、それが見事にどろっともったりと濃厚で、なのにあっさり呑み込めするりと自分の中に落ちていく、一つ読んでは読むという行為が満たされるのにどんどん読めるという、なんとも不思議な魅力がありました。 『くちなし』 愛とは…その人の一部で…
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ふたご(藤崎彩織)

世間的には割と高評価? 私にはおもしろく感じることができずに読み終えるまでにかなりの労力を要してしまいました。 後半の、夏子が作詞を完成させる過程において感情が変化していく部分も伝わりづらく、表現しようとして言葉は重ねられてるんだけどしみてこないというか…恐らく大事な場面だと思うのですが。 あとがきに自分の経験をベースに、とありま…
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火定(澤田瞳子)

予備知識なく読み始めましたが、これまでに読んだことがない時代とテーマでありながらすぐに理解ができて尚且つ面白く読み進めることができました。 医学とエセ宗教の戦いは、相手が今も偽科学という名の宗教にかわったものの、戦いは今も続いているのだなあ…と。 そして新しい病への治療法の模索も、人類が存在する以上続くのであろうと思いました。 天…
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彼方の友へ(伊吹有喜)

なんとなく予想のついたラストではありながらも号泣。介護に携わる人間としては、どの人にもその人の人生ドラマがあるのを日々実感しているだけにこういう話にはかなり弱い。 尚且つ、戦前の銀座が大好きということもあり、かなりのめり込んで読んでしまい、序盤は銀座の空気に酔いしれ、空襲の辺りでは胸が痛くてたまりませんでした。 波津子と有賀、二人だ…
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第157回直木賞候補作についての個人的ランキング

第157回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 木下昌輝『敵の名は、宮本武蔵』(平成29年/2017年2月KADOKAWA刊) http://50595192.at.webry.info/201708/article_3.html 佐藤巖太郎『会津執権の栄誉』(平成29年/2017年4月文…
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会津執権の栄誉(佐藤巖太郎)

歴史に疎くて歴史が苦手で(何度勉強しても何冊も歴史小説を読んでも)史実が十分に頭に入っていない身としてはちょっと読むのがしんどい部分がありました。時系列が逆になっただけで理解がさらに薄くなってしまい…残念ながら楽しめず。義務教育レベルでも十分に歴史が理解できていれば面白いのではないかと思いました。そのせいか、『退路の果ての橋』が一番面白…
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第156回直木賞候補作についての個人的ランキング

第156回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 冲方 丁『十二人の死にたい子どもたち』(平成28年/2016年10月・文藝春秋刊) http://50595192.at.webry.info/201709/article_3.html 恩田 陸『蜜蜂と遠雷』(平成28年/2016年9月・…
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十二人の死にたい子どもたち(冲方丁)

素材が興味深いだけにもったいなかったかなあ、というのが一番の感想です。 自分が解決できないと思っている悩みや現実、逃避したい出来事や現実を、最終的に死にに来た場所で出会った人たちが解決の糸口を提案してくれたり、緩和の手助けをしてくれるというのはなかなか良いオチだと思うのです。 確かに子供の世界って狭い。 狭い中で必死になっている子…
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あとは野となれ大和撫子(宮内悠介)

この著者の過去2つの直木賞候補作が全くを持って理解不可能だったので、今回も読み始めるまでは気後れしていたのですが…いや、これ、面白いじゃないの… ところどころ文体とかセリフ回しとかがラノベっぽいのがちょと気にかかりましたが…。 いや、ラノベを否定しているのではなく、ところどころに出てくるのが気になっただけです。 勉学の機会がないだ…
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