テーマ:直木賞候補作品読んでます

落花(澤田瞳子)

舞台になっている時代が、生きるか死ぬか、明日も生きているか否か、という時代ということもあり、今と言う時代に通じるかどうかはさておき… 自分らしく生きるとか、自分の信じた道を行くということが、誰かの不幸の上に成り立つとしたらその誰かを不幸にすることも厭わないと言うのは読んでいて気持ちのいいものではないですね。 これが現代だったらもっと…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

第160回直木賞候補作についての個人的ランキング

第160回直木賞候補作についての個人的ランキング 第160回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 今村翔吾『童の神』(平成30年/2018年10月角川春樹事務所刊) https://50595192.at.webry.info/201905/article_2.html 垣根涼介『信長…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

信長の原理(垣根涼介)

正に信長の定理。 信長の行動原理が出来上がったエピソードが描かれ、その行動原理によって信長の認識や行動が生まれ、信長にまつわる歴史が出来上がっていったのだという筋運び。 人間らしい心のふり幅を見せながらも下に自分の付くものを蟻と同じ目線で見ている不安定さがなかなか興味深い。 科学知識のなさ故の不安を神仏への信心でカバーしていた時代…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

熱帯(森見登美彦)

自分の人生は、実は誰かが書いている小説なのではないか、というテーマに書かれた小説はこれまでにもあったような? 人生は一通りではなく、パラレルワールドとして併存しているというのも決して珍しいテーマではないかと思います。 が、 「これを森見登美彦氏が描くとこうなるのかー」 と感嘆する内容でありました。 白石さんの一見「今それ?」な…
トラックバック:2
コメント:1

続きを読むread more

童の神(今村翔吾)

お恥ずかしながら、なにしろ歴史に疎いもので…どこからどこまでが史実に基づいているのかとか、完全フィクションなのかとか分からないのですが… いつの時代も為政者は自分の下に人を作り虐げるのが大好きなようで… 福祉制度があってもそれを破たんさせるような改変が目論まれてばかりの昨今を思うと、この小説の舞台の時代からなんの進歩もないんだな…と…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

ベルリンは晴れているか(深緑野分)

過去数年の直木賞候補作を読んできた中に実際にあった戦争を扱った小説はいくつもありますが、それぞれに切り口があって読み応えのあるものが多いと感じています。 本作は推理小説風でありながら、戦争によって人々が翻弄される様が描かれており、途中いい意味でなんでアウグステがバーベルスベルクに向かっているのが何度も忘れてしまいました。 人間ドラマ…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

じっと手を見る(窪美澄)

全体に漂う怠惰な諦念。 完全に諦めてしまった人と諦めてきれずにいる人。 行動に起こす人、流される人。 様々な人たちがそこにいて、生まれて来た以上そこで生きている。 『そのなかにある、みずうみ』語り、日奈 『森のゼラチン』語り、海斗 『水曜の夜のサバラン』語り、畑中 『暗れ惑う虹彩』語り、日奈 『柘榴のメルクマール』語り、宮澤 『じっと手…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

宇喜多の楽土(木下昌輝)

宇喜多秀家の考え方、格好いいなあと思いました。 この時代を生きた人としてはどうなんだろう…とも思いますが。 いや、今の時代に生きてても行きづらいタイプか。 豪姫の存在がこれまた素敵でした。 秀吉って何考えてるんだか分からない酷い人だな、と思うことが多いのですが、この二人を結び合わせたのは上出来だな(笑)なんて思いました。 歴史…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

傍流の記者(本城雅人)

なんか…独特の世界ですよね。 一つの王国、というような。 読み切ってみると、最終的に北川が陰の支配者?という印象。 出世って、本人の技量も然ることながら、人との関係と時の運が大きく左右するんだなあ、としみじみ。 興味のない世界にしては退屈せずに読み切ったので魅力的な人と文で描かれていたのだとは思いますが、いかんせん興味がない業界…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

破滅の王(上田早夕里)

つまらなくはないが面白い(読み応えがある)とも言い難い。 正直ちょっと微妙。 科学者から見た戦争、という物語は読んだことがなかったのでそういう意味では私にとっては斬新でした。 治療法を確立してこそ生物兵器としての意味を成す。 罹患者を助けるために治療に有効な抗生物質は生み出したいけど兵器として意味をなしてしまうのは苦しいという思…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

第158回直木賞候補作についての個人的ランキング

第158回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 彩瀬まる『くちなし』(平成29年/2017年10月文藝春秋刊) http://50595192.at.webry.info/201805/article_3.html 伊吹有喜『彼方の友へ』(平成29年/2017年11月実業之日本社刊) …
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

くちなし(彩瀬まる)

ものすごい世界観だな、と思いました。 ともするとおどろおどろしい印象を与えそうなモチーフだと思うのですが、それが見事にどろっともったりと濃厚で、なのにあっさり呑み込めするりと自分の中に落ちていく、一つ読んでは読むという行為が満たされるのにどんどん読めるという、なんとも不思議な魅力がありました。 『くちなし』 愛とは…その人の一部で…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

ふたご(藤崎彩織)

世間的には割と高評価? 私にはおもしろく感じることができずに読み終えるまでにかなりの労力を要してしまいました。 後半の、夏子が作詞を完成させる過程において感情が変化していく部分も伝わりづらく、表現しようとして言葉は重ねられてるんだけどしみてこないというか…恐らく大事な場面だと思うのですが。 あとがきに自分の経験をベースに、とありま…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

火定(澤田瞳子)

予備知識なく読み始めましたが、これまでに読んだことがない時代とテーマでありながらすぐに理解ができて尚且つ面白く読み進めることができました。 医学とエセ宗教の戦いは、相手が今も偽科学という名の宗教にかわったものの、戦いは今も続いているのだなあ…と。 そして新しい病への治療法の模索も、人類が存在する以上続くのであろうと思いました。 天…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

彼方の友へ(伊吹有喜)

なんとなく予想のついたラストではありながらも号泣。介護に携わる人間としては、どの人にもその人の人生ドラマがあるのを日々実感しているだけにこういう話にはかなり弱い。 尚且つ、戦前の銀座が大好きということもあり、かなりのめり込んで読んでしまい、序盤は銀座の空気に酔いしれ、空襲の辺りでは胸が痛くてたまりませんでした。 波津子と有賀、二人だ…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

第157回直木賞候補作についての個人的ランキング

第157回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 木下昌輝『敵の名は、宮本武蔵』(平成29年/2017年2月KADOKAWA刊) http://50595192.at.webry.info/201708/article_3.html 佐藤巖太郎『会津執権の栄誉』(平成29年/2017年4月文…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

会津執権の栄誉(佐藤巖太郎)

歴史に疎くて歴史が苦手で(何度勉強しても何冊も歴史小説を読んでも)史実が十分に頭に入っていない身としてはちょっと読むのがしんどい部分がありました。時系列が逆になっただけで理解がさらに薄くなってしまい…残念ながら楽しめず。義務教育レベルでも十分に歴史が理解できていれば面白いのではないかと思いました。そのせいか、『退路の果ての橋』が一番面白…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

第156回直木賞候補作についての個人的ランキング

第156回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 冲方 丁『十二人の死にたい子どもたち』(平成28年/2016年10月・文藝春秋刊) http://50595192.at.webry.info/201709/article_3.html 恩田 陸『蜜蜂と遠雷』(平成28年/2016年9月・…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

十二人の死にたい子どもたち(冲方丁)

素材が興味深いだけにもったいなかったかなあ、というのが一番の感想です。 自分が解決できないと思っている悩みや現実、逃避したい出来事や現実を、最終的に死にに来た場所で出会った人たちが解決の糸口を提案してくれたり、緩和の手助けをしてくれるというのはなかなか良いオチだと思うのです。 確かに子供の世界って狭い。 狭い中で必死になっている子…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

あとは野となれ大和撫子(宮内悠介)

この著者の過去2つの直木賞候補作が全くを持って理解不可能だったので、今回も読み始めるまでは気後れしていたのですが…いや、これ、面白いじゃないの… ところどころ文体とかセリフ回しとかがラノベっぽいのがちょと気にかかりましたが…。 いや、ラノベを否定しているのではなく、ところどころに出てくるのが気になっただけです。 勉学の機会がないだ…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

敵の名は、宮本武蔵(木下昌輝)

これまで読んだ歴史小説で、その人物を知らなかったりからきし興味がなかったりしたことはあったし、それなりに面白かったりあまり興味をそそられなかったりもしたけれど、これは…読みやすくはあったけど私には面白く感じられませんでした。 なんだろう、例えるなら、同窓会で、学生の頃悪で名を馳せた人物のその当時の話やその後のエピソードを、その当時やそ…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

室町無頼(垣根涼介)

歴史小説を読むたびに必ずと言っていいほど感想に書くひと言。 学生時代、歴史は大の苦手でした。そもそも暗記するだけの教科と思っていました。 それでも直木賞好きの一環で歴史小説に触れる機会が増え、読むたびに歴史の面白さに触れてきました。 歴史を受験のふるいのための暗記物教科に落としてしまった人を恨みます。 時は室町時代。もしかすると…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

また、桜の国で(須賀しのぶ)

自分が何者であるのか、何のために生きているのか。どんな時代に生きていても人が一生に一度くらいはぶち当たる壁であると思う。 ただ、要因は色々あれどその壁にずっと囲まれたまま生きている人というのも少なからずいて… アイデンティティが不確かであるということはとても不安であると思うし、自分の行動を決定する礎が、ある意味他の人より強固であると…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

第155回直木賞候補作についての個人的ランキング

第155回直木賞候補作についての個人的ランキング 第155回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 図書館派なので原田マハ『暗幕のゲルニカ』湊かなえ『ポイズンドーター・ホーリーマザー』がなかなか回って来なくてこんな時期に… 伊東 潤『天下人の茶』(平成27年/2015年12月・文藝春秋刊…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

ポイズンドーター・ホーリーマザー(湊かなえ)

『マイディアレスト』 6つの短編集のしょっぱなからこれは胸の底がすうっと冷えました。 確かに何度訊かれても蚤取りをしていたと答えるでしょうね。 肉親から受ける精神的な抑圧って他人からのものよりも根が深いように思っています。 あるべくしてあった結果と言えるような… いや、あってはならないと思いますけどね。 『ベストフレンド』 …
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

暗幕のゲルニカ(原田マハ)

絵画鑑賞は嫌いではないのですが、まつわる美術史や画家に詳しくないのでうっかりすると事実として自分の中に根付いてしまいそう。 個人的には、最後でちょっと「えええ?」って感じになっちゃったのが残念です。 まあ小説なので、政府との間でどんなやりとりがされたかまで詳らかに描く必要はないとは思うのですが、途中からその辺が気になりながら読み進め…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

夜行(森見登美彦)

ただ単純に相性の問題であると思うのだけど読みづらくて仕方なかった。 帯にある代表作三作のうち一冊しか既読でないのも要因のひとつかな?不明。 最後まで読み切って、ああ意味が分かった、後味のよくない面白さが残った(褒め言葉)という感じ。 この小説では、長谷川さんが曙光の中をメインに生き、大橋君が夜行の中をメインに生きているという流れに…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

家康、江戸を建てる(門井慶喜)

小学生の頃にあったなぞなぞ「江戸城を建てたのだ~れだ?」を思い出しました。 正にその部分に触れたお話かと。 東京育ちなので、地名の由来にときめきました。 職人無くして江戸は建たず。 でもモノづくりをする現場の人たちの対価って低いんだよな…。 為政者や指揮官だけで国が建ったとのではないと改めて思うことのできる一冊でした。 小説…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

真実の10メートル手前(米澤穂信)

予備知識がないままに読み始めたので、最初のエピソードがなんの解決もみないまま次の話に移ってしまったのでちょっとびっくりしました。 ですが、二つ目を読み、これは大刀洗万智の仕事物語なのだと気付いてから俄然面白く感じ始めました。 ひと言でいうと人間臭い。 でもそれは近年にありがちな腐敗臭ではなくほどよい発酵臭であり、読めば読むほどクセ…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

天下人の茶(伊東潤)

タイトルを見たときに「これはもしや利休さまのお話では?」とときめきながら読み始めたらあってた(笑) 実は私、利休推しなんです。 でも歴史はかなり苦手です。 学生時代の成績は惨憺たるもので、歴史小説を読むようになってからもとんと史実と時系列や出来事の名前や内容が覚えられません。 これはもう自分の特質と思って諦めて、毎度毎度読むたび…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more