テーマ:直木賞候補作品読んでます

くちなし(彩瀬まる)

ものすごい世界観だな、と思いました。 ともするとおどろおどろしい印象を与えそうなモチーフだと思うのですが、それが見事にどろっともったりと濃厚で、なのにあっさり呑み込めするりと自分の中に落ちていく、一つ読んでは読むという行為が満たされるのにどんどん読めるという、なんとも不思議な魅力がありました。 『くちなし』 愛とは…その人の一部で…
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ふたご(藤崎彩織)

世間的には割と高評価? 私にはおもしろく感じることができずに読み終えるまでにかなりの労力を要してしまいました。 後半の、夏子が作詞を完成させる過程において感情が変化していく部分も伝わりづらく、表現しようとして言葉は重ねられてるんだけどしみてこないというか…恐らく大事な場面だと思うのですが。 あとがきに自分の経験をベースに、とありま…
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火定(澤田瞳子)

予備知識なく読み始めましたが、これまでに読んだことがない時代とテーマでありながらすぐに理解ができて尚且つ面白く読み進めることができました。 医学とエセ宗教の戦いは、相手が今も偽科学という名の宗教にかわったものの、戦いは今も続いているのだなあ…と。 そして新しい病への治療法の模索も、人類が存在する以上続くのであろうと思いました。 天…
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彼方の友へ(伊吹有喜)

なんとなく予想のついたラストではありながらも号泣。介護に携わる人間としては、どの人にもその人の人生ドラマがあるのを日々実感しているだけにこういう話にはかなり弱い。 尚且つ、戦前の銀座が大好きということもあり、かなりのめり込んで読んでしまい、序盤は銀座の空気に酔いしれ、空襲の辺りでは胸が痛くてたまりませんでした。 波津子と有賀、二人だ…
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第157回直木賞候補作についての個人的ランキング

第157回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 木下昌輝『敵の名は、宮本武蔵』(平成29年/2017年2月KADOKAWA刊) http://50595192.at.webry.info/201708/article_3.html 佐藤巖太郎『会津執権の栄誉』(平成29年/2017年4月文…
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会津執権の栄誉(佐藤巖太郎)

歴史に疎くて歴史が苦手で(何度勉強しても何冊も歴史小説を読んでも)史実が十分に頭に入っていない身としてはちょっと読むのがしんどい部分がありました。時系列が逆になっただけで理解がさらに薄くなってしまい…残念ながら楽しめず。義務教育レベルでも十分に歴史が理解できていれば面白いのではないかと思いました。そのせいか、『退路の果ての橋』が一番面白…
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第156回直木賞候補作についての個人的ランキング

第156回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 冲方 丁『十二人の死にたい子どもたち』(平成28年/2016年10月・文藝春秋刊) http://50595192.at.webry.info/201709/article_3.html 恩田 陸『蜜蜂と遠雷』(平成28年/2016年9月・…
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十二人の死にたい子どもたち(冲方丁)

素材が興味深いだけにもったいなかったかなあ、というのが一番の感想です。 自分が解決できないと思っている悩みや現実、逃避したい出来事や現実を、最終的に死にに来た場所で出会った人たちが解決の糸口を提案してくれたり、緩和の手助けをしてくれるというのはなかなか良いオチだと思うのです。 確かに子供の世界って狭い。 狭い中で必死になっている子…
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あとは野となれ大和撫子(宮内悠介)

この著者の過去2つの直木賞候補作が全くを持って理解不可能だったので、今回も読み始めるまでは気後れしていたのですが…いや、これ、面白いじゃないの… ところどころ文体とかセリフ回しとかがラノベっぽいのがちょと気にかかりましたが…。 いや、ラノベを否定しているのではなく、ところどころに出てくるのが気になっただけです。 勉学の機会がないだ…
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敵の名は、宮本武蔵(木下昌輝)

これまで読んだ歴史小説で、その人物を知らなかったりからきし興味がなかったりしたことはあったし、それなりに面白かったりあまり興味をそそられなかったりもしたけれど、これは…読みやすくはあったけど私には面白く感じられませんでした。 なんだろう、例えるなら、同窓会で、学生の頃悪で名を馳せた人物のその当時の話やその後のエピソードを、その当時やそ…
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室町無頼(垣根涼介)

歴史小説を読むたびに必ずと言っていいほど感想に書くひと言。 学生時代、歴史は大の苦手でした。そもそも暗記するだけの教科と思っていました。 それでも直木賞好きの一環で歴史小説に触れる機会が増え、読むたびに歴史の面白さに触れてきました。 歴史を受験のふるいのための暗記物教科に落としてしまった人を恨みます。 時は室町時代。もしかすると…
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また、桜の国で(須賀しのぶ)

自分が何者であるのか、何のために生きているのか。どんな時代に生きていても人が一生に一度くらいはぶち当たる壁であると思う。 ただ、要因は色々あれどその壁にずっと囲まれたまま生きている人というのも少なからずいて… アイデンティティが不確かであるということはとても不安であると思うし、自分の行動を決定する礎が、ある意味他の人より強固であると…
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第155回直木賞候補作についての個人的ランキング

第155回直木賞候補作についての個人的ランキング 第155回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 図書館派なので原田マハ『暗幕のゲルニカ』湊かなえ『ポイズンドーター・ホーリーマザー』がなかなか回って来なくてこんな時期に… 伊東 潤『天下人の茶』(平成27年/2015年12月・文藝春秋刊…
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ポイズンドーター・ホーリーマザー(湊かなえ)

『マイディアレスト』 6つの短編集のしょっぱなからこれは胸の底がすうっと冷えました。 確かに何度訊かれても蚤取りをしていたと答えるでしょうね。 肉親から受ける精神的な抑圧って他人からのものよりも根が深いように思っています。 あるべくしてあった結果と言えるような… いや、あってはならないと思いますけどね。 『ベストフレンド』 …
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暗幕のゲルニカ(原田マハ)

絵画鑑賞は嫌いではないのですが、まつわる美術史や画家に詳しくないのでうっかりすると事実として自分の中に根付いてしまいそう。 個人的には、最後でちょっと「えええ?」って感じになっちゃったのが残念です。 まあ小説なので、政府との間でどんなやりとりがされたかまで詳らかに描く必要はないとは思うのですが、途中からその辺が気になりながら読み進め…
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夜行(森見登美彦)

ただ単純に相性の問題であると思うのだけど読みづらくて仕方なかった。 帯にある代表作三作のうち一冊しか既読でないのも要因のひとつかな?不明。 最後まで読み切って、ああ意味が分かった、後味のよくない面白さが残った(褒め言葉)という感じ。 この小説では、長谷川さんが曙光の中をメインに生き、大橋君が夜行の中をメインに生きているという流れに…
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家康、江戸を建てる(門井慶喜)

小学生の頃にあったなぞなぞ「江戸城を建てたのだ~れだ?」を思い出しました。 正にその部分に触れたお話かと。 東京育ちなので、地名の由来にときめきました。 職人無くして江戸は建たず。 でもモノづくりをする現場の人たちの対価って低いんだよな…。 為政者や指揮官だけで国が建ったとのではないと改めて思うことのできる一冊でした。 小説…
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真実の10メートル手前(米澤穂信)

予備知識がないままに読み始めたので、最初のエピソードがなんの解決もみないまま次の話に移ってしまったのでちょっとびっくりしました。 ですが、二つ目を読み、これは大刀洗万智の仕事物語なのだと気付いてから俄然面白く感じ始めました。 ひと言でいうと人間臭い。 でもそれは近年にありがちな腐敗臭ではなくほどよい発酵臭であり、読めば読むほどクセ…
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天下人の茶(伊東潤)

タイトルを見たときに「これはもしや利休さまのお話では?」とときめきながら読み始めたらあってた(笑) 実は私、利休推しなんです。 でも歴史はかなり苦手です。 学生時代の成績は惨憺たるもので、歴史小説を読むようになってからもとんと史実と時系列や出来事の名前や内容が覚えられません。 これはもう自分の特質と思って諦めて、毎度毎度読むたび…
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第154回直木賞候補作についての個人的ランキング

第154回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 青山文平『つまをめとらば』(平成27年/2015年7月文藝春秋刊) http://50595192.at.webry.info/201601/article_11.html 梶よう子『ヨイ豊』(平成27年/2015年10月講談社刊 http…
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孤狼の血(柚木裕子)

女性でもこんな作品を書くんだ!というのが序盤の印象。 そして隠し味のような繊細さが、ヤクザと警察のドロッとしたところにさらっとした印象を与えていて重苦しいながらもさらさらと読めました。 章の最初に書かれている日誌になぜわざわざ削除とあるのか、謎が解けたときには、孤狼の血は受け継がれていくのだな、とちょっとワクワクしました。 正義と…
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戦場のコックたち(深緑野分)

プロローグと五つの章とエピローグで構成されているのですが、第一章の『ノルマンディー降下作戦』はあまりページが進まず、第二章の『軍隊は胃袋で行進する』の途中で「これって戦場推理小説?」って思い、第三章の『ミソサザイと鷲』で描かれている話の重苦しさに読み進めるのがしんどくなり、第四章の『幽霊たち』で戦争っていったいなんなんだろう?と漠然とし…
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羊と鋼の森(宮下奈都)

読み始めてすぐのところでタイトルの意味を知ってぞくっとしました。 なんてすばらしいタイトルなんだろう!と。 感想からはちょっと外れますが、私は子供の頃からピアノの音が好きで、習いたくて、でも習わせてもらえず、20代半ばになって2年ほど習ったことがあります。 ですが、住宅事情によりピアノを持つことはなく、キーボードで練習をしていまし…
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ヨイ豊(梶よう子)

自分の興味のないジャンルの本を面白く読める直木賞候補作に感謝。 終盤で明かされるタイトルの理由に驚きました。 そして話の落ちどころにも。 まさか芸術を崇高する人の心持にまで触れるとは。 食うために書く画がなぜ悪い。 芸術家だって作品が高値で売れたらそれで生活するくせに、って思っている私としては前原氏にイラッとしつつ、雅之助もっ…
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つまをめとらば(青山文平)

苦手分野なわりには読みやすかったですが、短編集ということもあってか読み終えた直後なのに内容がほとんど思い出せない感じ。 全体をひとことで言ってしまえば、男はしょせん女ありき、って感じでしょうか。 でも、それにしては今一歩驚きが足りないというか納得させる何かが足りないというかなんというか。 直木賞候補(現時点では受賞作発表前)なので…
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第153回直木賞候補作についての個人的ランキング

第153回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 門井慶喜『東京帝大叡古教授』(平成27年/2015年3月小学館刊) http://50595192.at.webry.info/201509/article_12.html 澤田瞳子『若冲』(平成27年/2015年4月文藝春秋刊) ht…
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永い言い訳(西川美和)

幸夫の利己的なところも、故の破壊的なところも憎めません。 自分の存在意義が分からない人っていうのは、他人の存在意義にも気づきにくいものなのではないかと。 夏子はなんのために自分の生活の中にいるのか、その理由が分からないまま死という形で去られてしまったあとの幸夫の気持ちのやり場のなさ。 ずっと直視しないで来た、なぜ夏子が自分の生活に…
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ナイルパーチの女子会(柚木麻子)

色んな意味できっつい話でした。 今はさすがにそれなりに学習しましたが、もともとは人との距離感がつかめないほうなので、若い頃に読んでたら胸がキリキリしたかも。 結局のところは、女同士の関係に正解とかないんだと思います。 打算でなりたってるのも、愛想よく接して陰口をたたくのも、そういう関係に交わることができずに一人でいるのも、どれも女…
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若冲(澤田瞳子)

歴史はもとより美術史にも疎いので、若冲について予備知識のかけらのないまま読了。 感想を書く段になって調べたところ、生涯妻は娶らなかったとか。 ということは、枡源とのしがらみや異母妹である志乃は存在しなかったのであろうか。 そう思うと、作者の想像力と創造力には深く感嘆します。 前述したように後手で若冲を調べたのですが、確かに若冲の…
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東京帝大叡古教授(門井慶喜)

最近、歴史を扱ったライトな小説が増えたなあ、と思うのですが、ただ単純に私が雑食読みをするようになっただけかしら? 扱ってる人物や時代や素材がヘビーな割にはサクサク読めるのはいいのですが、このタイトルでいいのか?とちと不思議な気持ちです。 この中に出てくる阿蘇藤太(仮名)が国を動かす人物として成長するにあたって多大なる影響を及ぼしたの…
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