テーマ:直木賞受賞作読んでます

渦 妹背山婦女庭訓魂結び(大島真寿美)

苦手な時代物、しかも全く興味のない人形浄瑠璃の話と言うことで序盤はなかなか進まず…。 後半の、半二が取り憑かれたように作品を描き始めるあたりからは俄然面白くなったのですが。 何かに夢中になるというのは儲け以前の問題であり、それが芸術の領域となれば尚更のことでしょう。 三輪が語り出した時には「何故この構成?」と思いましたが、現代にお…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

宝島(真藤順丈)

沖縄と言う日本本土とは異なる歴史を持った土地?場所?国?(国家と言う意味ではなく)の第二次世界大戦戦後史。 個人的にはもっと疾走感が欲しかったろ頃ですが、その疾走感のなさこそが沖縄を表現するにふさわしいのかな、とも思いました。 個人的にはやや間延びしてしまって読みにくかったです。 それぞれが同じことを胸に異なる価値観で現実を受け入…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

ファーストラヴ(島本理生)

主要登場人物のみんながそれぞれに抱えている闇を感じさせる物語でした。 がっつり描かれている環菜、由紀、迦葉をはじめ、恐らく我聞も…。 だって、大きな夢を諦めてまで一人の女を選んで貫き通すって尋常じゃないと思うのですが…(深読みしすぎ?) こういう心理物は大抵読んでいるとしんどくなります。 そしてだいたいどこかでボロボロ泣きます。…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

銀河鉄道の父(門井慶喜)

宮沢賢治作品はいくつか読んだことがありますが、私にとっては理解不能なもののひとつ。 面白くない以前に全くをもって理解不能なのです。 それはさておき、宮沢賢治とその父親の話なわけですが、うーん、この時代の父と息子の在り方のひとつ、家族の在り方のひとつ、という歴史的観点から見て興味深い話かな、とは思いますが、別段面白いと感じることもなく…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

月の満ち欠け(佐藤正午)

佐藤正午さんの作品を読むのは『身の上話』に続いて2作目なのですが、どちらもドラマチックな日常が、平凡な日常と表裏一体のドラマチックな物語が描かれていると思いました。 起きていることはとても大きなことなのに、日常の中に当たり前のように溶け込んでいる、そんなふうに感じさせる描き方に魅了されました。瑠璃の生まれ変わりのスピードがあまりにも早…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

蜜蜂と遠雷(恩田陸)

貪るように読みました。 そして、途中でふと気づく。 これ、恩田陸作品だったよね?と。 そして思った。 これ、本当に恩田陸作品?と。 いい意味で独りよがりな世界観を繰り広げ、なんだかよく分からないまま最後まで読者を引っ張り続けてたどり着いたところに放っていなくなるのが恩田陸作品の面白さだと思ってたので、起承転結の結の存在にびっく…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

海の見える理髪店(荻原浩)

面白かった。 けど、前評判が高すぎたかな…今まで何度か候補になった末の直木賞受賞作っていうのでちょっと期待しすぎたかな…いや、おもしろかったです。 けなしているわけじゃありません。 『海の見える理髪店』 これはかなりぐっときました。 淡々と語る中に重苦しいドラマが詰まった感じは、これまで読んだ荻原作品のいいところを選りすぐって…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

流(東山彰良)

日本の戦争は1945年8月15日で終わったけど、中国内の血で血を洗う内紛は続いていたのだということを読み物として初めて読みました。 とっても個人的な感想になりますが、1990年の中ごろ一緒に仕事をしていた台湾から来た青年のことを思い出しました。 あるとき某人物がイジリのつもりの軽い気持ちで「〇〇くんって中国人だよね?」って言ったら烈…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

サラバ!(上・下)(西加奈子)

(上巻の感想) なんだかよく分からないまま上巻を読み終えました。 つまらなくはないけど面白いとも言い難い、放っておいたらずっと放っておけちゃうんだけどでも読みだすと止まらない変な魅力と言うかなんというか…。 ハチャメチャな家族は親戚や知人や友人たちの中で、淡々と自分の生き方を見つめて冷静にセレクトしていく歩くんの人生物語がどこに落…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

昭和の犬(姫野カオルコ)

タイトルだけを見た段階では、犬は比喩的な犬なんだと思い、時代に阿ることでうまく私腹を肥やした人の話だと想像したのですが… ひと言でいうと昭和という時代を生きた家族の話と言えると思うのですが、なんというか、喪失感がすごくて…ところどころで切なく、読み終えてほろりと涙がこぼれました。 年齢的に言うと、イクと私は干支が一回り違い。 イク…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

破門(黒川 博行)

初読みジャンルかも。 極道物っていうんでしょうか。 任侠じゃ、ないなあ。 やってることは結構ヘビーなんだけど、関西弁が物語をいい感じに軽くなじみやすくしていると思いました。 シリーズものらしいのですが、直木賞を追っている中で出会ったので前作は未読です。 機会があったら読みたいけど、リストがたまりすぎてるからなあ…。 前作を読…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

恋歌(朝井まかて/著)

直木賞は、近年、歴史上のちょっと名が知れてる人にスポットライトを浴びせた作品が流行りなのでしょうか。 序盤は家がらみの恋物語と思いましたが、最後まで読んでみると、時代に翻弄された、その時代を生きた人々の物語でした。 ドラマや本を読んでいると、ある時代の武士ってストイックだなあ、とは思ってたけど、婦女子も同様だったんですね。 藩にも…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

アトラス伝説(井出孫六/著)

正直言って面白さ伝わらず…。 直木賞受賞作なのですが、大衆性があるかといわれれば微妙なような… それとも大衆性が受賞のポイントになったのは近年のことなのでしょうか? 『非英雄伝』悪いことは得てして書かれていない伝記の裏側みたいな感じでこれはまあ読みづらくなかったです。 偉業を成し遂げた人だからって人柄もいいとは限らないって、考え…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

復讐するは我にあり(佐木隆三/著)

ノンフィクション小説。 実際にあった事件をモチーフに書かれています。 面白かったのですが何故か読みにくく、読了までにかなり時間がかかってしまいました。 苦手意識は持たなかったので原因は不明…。 知的で残忍な殺人者。 犯罪には同居しないといわれている知性と残虐性を持ち合わせた稀に見る殺人者、榎津巌の犯罪が、様々な人の目線と証言で…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

子育てごっこ(三好京三/著)

もくじも見ず、予備知識なく読み始めたので、二つ目のタイトル『親もどき〈小説きだみのる〉』を見たときにまず「???」となり、二を読み始めて「これは…?」と思い、この時点で検索をしました。 実話だったんですね… それも、ものすごいゴシップで話題になったそうで。 前半と後半を比較して読むことになるのですが、どっちが本当でどっちが作り話と…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

大浪花諸人往来―耳なし源蔵召捕記事(有明夏夫/著)

捕物帳と刑事物の間と言ったらいいでしょうか。 御維新に伴い日本のシステムが色々と変わり、江戸の時代には十手取縄を扱っていた海坊主の親方さんこと源蔵が捕亡下頭として活躍する姿を描いた作品です。 現代物に当てはめるなら、刑事と情報屋と言ったところでしょうか。 ですが、アンダーグラウンドな雰囲気やハードボイルドな感じは一切なく、むしろ人…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

ホテルローヤル(桜木紫乃/著)

まずは直木賞候補という目線での感想から。 今までにも短編集の受賞と言うのはあったけれど、物足りなさ感が否めませんでした。 少なくともこの作品での受賞はないかなあ… そして本好きとしての感想。 一つの建物、ホテルローヤルを主軸として、幾人かの人を主人公において時系列をさかのぼっていく構成に効果が感じられてよかったです。 先に出て…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

何者(朝井リョウ/著)

私の思う直木賞のイメージの一つに「今という時代を強く感じる」というのがあるので直木賞受賞作として納得。 でも私は大学生になったことないしバブル就職組で専門技術職だったので、やりたい仕事が分からないまま就活とか手当たり次第就活という感覚が理解不能。 でもこれがイマドキの(もしかすると昔もかな?)文系大学生の就活事情なのでしょう、きっと…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

等伯(上・下)(安部龍太郎/著)

上巻を読み終えました。 もっと堅苦しい話かと思っていたらそんなことはなく…いつの時代にも人は悩み苦しみ愉しみ生きているのだな、と思いました。 ですが、世は戦国時代ということで、等伯並びに家族の人生の翻弄されようは生半可じゃありません。 あの時代において、正義を貫くとはどういうことなのか? ということも考えされられました。 近衛…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

鍵のない夢を見る(辻村深月/著)

日々メディアを賑わせている数々の犯罪。 一見それらはパターン化されまたかと思わせられることもあるけれど、実際にそこに至るまでには、その事件に関わった様々な人々の欲望や言動が複雑に絡み合っているであろうことは想像に難くないのではないでしょうか。 だけど事件に至るまでのプロセスや付随する瑣末な出来事を知る機会はまずないでしょう。 ある…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

蜩ノ記(葉室麟/著)

教科書で習った知識としての農民と武士の関係が、生活臭さとともに伝わってきました。 その人物そのものよりも家柄が物を言う時代。 自分より地位の高い者の喜怒哀楽や好悪によって、命さえも左右されてしまう時代に生きる人たちの、真っ直ぐに生きようとする姿が描かれていました。 なかなか興味深い話ではありましたが、これまで直木賞の候補にあがった…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

深重の海(津本陽/著)

タイトルが秀逸だと思いました。 クジラと戦う海の深さと重さが最初から最後までびっちりとつまっていて、ひたすら深く重たいです。 日本の捕鯨についてとやかく言われている昨今ですが、そもそもクジラを乱獲したのは違う国の人だったのですね。 確かに当時の日本は文明的に明らかに世界に立ち遅れていました。 まさか鯨方のあずかり知らぬところで人…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

一絃の琴(宮尾登美子/著)

つまらなくはなかったのですが、イメージしてたのとちょっと違いました。 一絃琴というものを知らなかったせいもあるのですが、てっきり、家元の家に生まれた人間、もしくは、一絃琴に魅入られた人間の熱い物語だと思ってました。 確かに、一絃琴に魅入られた女性二人が主軸となってはいるのですが、二人とも、何が何でもただ一絃琴を愛して引き続けたわけで…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

ナポレオン狂(阿刀田高/著)

私に合う話と合わない話がありましたが、こういうひねりのきき方は基本的に大好きです。 『ナポレオン狂』『来訪者』『甲虫の遁走曲』『白い歯』『狂暴なライオン』 これらはラストでゾクっときました。特に「来訪者」「狂暴なライオン」はかなりのお気に入りです。 どちらも女性の感情が主軸なのですが、それが気に入った理由として大きいかもしれません…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

香具師の旅(田中小実昌/著)

『浪曲師朝日丸の話』 『ミミのこと』 『香具師の旅』 終戦後の日本のちょっとみだらな一面と言ったら語弊があるでしょうか。 そんな時代を振り返る形で描かれています。 『母娘流れ唄』 そして、この作品ではそんな時代を探す形で描く形になり。 『鮟鱇の足』 『味噌汁に砂糖』 そしてさらに、そんな時代を過ぎて行き着いたところを描…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

下町ロケット(池井戸潤/著)

池井戸作品って、働く男がカッコいいんですよね。もう最高!! 今回は下町の中小企業がロケット打ち上げに関わるお話なのですが、登場人物の人間模様が緻密で丁寧でリアリティを感じました。 個人としてのプライドよりも働く人間としてのプライドが勝るものづくり、お金よりもやりがいが勝るものづくり。 私もかつてものづくりを生業としていたので…
トラックバック:5
コメント:0

続きを読むread more

月と蟹(道尾秀介/著)

面白かった、というには重い話でした。 これまで読んできた道尾作品は、重い作品でありながらも遊んでる部分があり、それが軽薄に見えてしまい、作品の質を落としていると感じていたのですが、この作品にはそういう部分がないと思いました。 終始重苦しく、閉塞感と、逃げられないのだという、見えないものにがんじがらめにされた感覚が付きまとい続けました…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

漂砂のうたう(木内昇/著)

残すところと数ページというところで直木賞受賞を知りました。 面白かったです。 あらすじもジャンルも知らずに読み始め、これは廓の話?いや、廓に勤める男衆(おとこし)の話?と転々と思ったのですが、これは怪談ですね。 ミステリー小説やホラー小説は数あれど、怪談小説はあまりないのでは?(私が知らないだけ?) 見事でした。 謎…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

小さいおうち(中島京子/著)

序盤は、正直言ってあまりそそられませんでした。 戦時下の一般国民の生活は、子供の頃に聞く機会にかなり恵まれていたので、タキさんのお話は特別新鮮でもなかったし、加えて、向田邦子さんのエッセイを思わせる雰囲気があって、それがあまり気に入らなかったので。(ちなみに向田邦子さんのエッセイは大好きです) ですが、最終章での板倉氏の話や紙芝…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

ほかならぬ人へ(白石一文/著)

『ほかならぬ人へ』『かけがえのない人へ』の二作品が収められています。 私は、『ほかならぬ人へ』の方が断然好きです。 『かけがえのない人へ』は退屈でした。 なので感想は『ほかならぬ人へ』にしぼります。 自分に価値を感じられない明生にいたく共感しました。 この話、自分が一番な人には伝わらないだろうな。 いつも何かに諦めち…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more