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からっぽのくつした(リチャード・カーティス/作・レベッカ・コップ/絵・木原悦子/訳)

いい子とわるい子のお話なんだけど、肝心のサンタさんにはその子の本質を分かっていて欲しかったな、と思ってしまいました。 みんなに迷惑をかけてるからいい子じゃない、って…そういう基準でプレゼントに差をつけるサンタさんって、リアルの大人の都合だけであって欲しかったな、と。 グッドガールのバッジをもらったチャーリーが、これをきっかけにいい子…
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プロコフィエフのピーターと狼(佐野洋子)

先日プロコフィエフの短編集を読んだ流れでこちらを。 好きな絵本作家さんのおひとり、佐野洋子さんによる絵本です。 ピーターが、おじいさんの言いつけの禁を破って大手柄。 でもオチ(?)は意外なところに…? 【追記】 いつものように画像を貼ろうと思ったら佐野洋子さんの絵ではCDしか見つからず… ピーターと狼 - ARRAY(0x1…
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プロコフィエフ短編集(プロコフィエフ/作・サブリナ・エレオノーラ/豊田菜穂子/訳)

プロコフィエフによって書かれた、一見抽象的なようで実はプロコフィエフの心の中をそのまま写し取った写実的な小説と思いました。 理解する物語ではなく、自分が受け取った印象を楽しむという意味では音楽と近しい楽しみ方をする小説かな?とも。 個人的な好みで言えば『彷徨える塔』と『紫外線のきまぐれ』が気に入りました。 やむを得ず滞在することに…
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アンジェロ(デビッド・マコーレイ/作・千葉茂樹/訳)

大人絵本会のお題本。 アンジェロとはとのシルビアが心を通わせていく過程は割と、ファンタジーとまではいかないものの絵本らしいやや現実とは離れた印象。 ですが、お話の流れはとても自然で時間が確実に流れていることが分かりやすいです。 そしてラスト…通い合った心が残したものには触れがたさがあるんだろうな…と感じられるところが良かったです。…
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クララ・シューマン 音楽家の伝記 はじめに読む1冊(萩谷由喜子)

帯に『10歳から読めるクラシック音楽入門書』とあり、大人になってからピアノにハマった私にもとっつきやすいと思い手に取りましたが、思っていたよりもかなりしっかりとした内容で読み応えがありました。 クララとロベルト、その残された功績から考えると出会うべくして出会った音楽家同士だと思うのですが、人としてはそうとも言い切れないものが本書から多…
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美しき愚かものたちのタブロー(原田マハ)

日置氏って実在の人物なのでしょうか? この物語の中では唯一不本意にタブローに人生を振り回された人物と思いました。 元軍人で、上司の指示には命を懸けてでも従うという悪しき日本魂故に一生を捧げてしまった彼が不憫でならなかったです。 読みどころがそこではないであろうということは重々承知ですが。 私財をなげうって美術館をつくろうとした松…
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砂漠のサイーダさん(常見藤代/文・写真)

大人絵本会のお題本。 エジプト砂漠に遊牧民として生活するサイーダさんのお話。 遊牧民て、団体移動すると思っていたのですが、サイーダさんはひとりきりで遊牧しているそうです。 連れは6、7頭のラクダ。 今は砂漠の降水量が減り草が生えなくなったことでほとんどの遊牧民が定住地で暮らしているとのこと。 生きることと生活がそのままイコール…
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渦 妹背山婦女庭訓魂結び(大島真寿美)

苦手な時代物、しかも全く興味のない人形浄瑠璃の話と言うことで序盤はなかなか進まず…。 後半の、半二が取り憑かれたように作品を描き始めるあたりからは俄然面白くなったのですが。 何かに夢中になるというのは儲け以前の問題であり、それが芸術の領域となれば尚更のことでしょう。 三輪が語り出した時には「何故この構成?」と思いましたが、現代にお…
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注意読本(五味太郎)

生きて行く上での注意事項がいっぱい。 そしてこの本で重要なのは恐らく、注意したことがいいことがいっぱい書いてあるけど、具体的にどう注意したらいいかは書いていないこと。 どう注意するかはその人の考えと工夫次第なことって割と多いものね。 でもそのどうしたいいのかの部分に生きる知恵がとっても反映されるって思うんですよね。 さーて、どう…
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落花(澤田瞳子)

舞台になっている時代が、生きるか死ぬか、明日も生きているか否か、という時代ということもあり、今と言う時代に通じるかどうかはさておき… 自分らしく生きるとか、自分の信じた道を行くということが、誰かの不幸の上に成り立つとしたらその誰かを不幸にすることも厭わないと言うのは読んでいて気持ちのいいものではないですね。 これが現代だったらもっと…
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バレエシューズ(ノエル・ストレトフィ―ルド/作・朽木祥/訳・金子恵/画)

物語の舞台は1920年代の初めから30年代半ばまでのロンドンとのこと。 外国のお話ということもあってか、全く古さを感じませんでした。 自分らしく生きる大切さ素晴らしさ。 貧困の中でも自分にできることを考え、時には我慢をし、時にはわがままを言い、助け合って生きて行くフォシル三姉妹と周囲の大人たちの姿には励ましをもらったような気がしま…
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せかいいちおおきなうち(レオ=レオニ・訳/谷川俊太)

最初は「哲学だなー」と思いました。 自分の目標を達成するために自分なりの努力と工夫で目的を達成するも、それが幸せにはつながらなかった。 という目標を持って生きることの中にある矛盾に哲学を感じたんですよね。 でも繰り返し読んでみると、おとうさんを始めかたつむり仲間は否定的。 いいじゃない、本人がそれでいいなら。誰にも迷惑かけてない…
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バラとゆびわ(サッカレイ)

バラとゆびわが指すものはなんであるのかな、と考えました。 その人の努力や生まれつきとは違うところで、人生のふとした時に手に入れることのある魅力と言ったらいでしょうか。 一時的に金持ちになるとか、肩書のようなものとか。 手に入れることができてもあっけなく失うことがあるもの、と考えたらよいでしょうか。 バラやゆびわを手に入れることが…
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月白青船山(朽木祥)

鎌倉を舞台にした歴史ファンタジー。 生まれ変わり、じゃなくて名を受け継いできた者が謎解きをするというところが夢物語に終始しなくてある種の近さを感じました。 さらにファンタジーにとどまらず、主題に絡めて登場人物たちの抱えるものも描き込まれているところに登場人物たちへの愛と、それを通して現代の子供たちへの愛を感じたりもしました。 現代…
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ピアノの歴史(小倉貴久子)

ピアノが大好きだけど門外漢の私にとってはときめきがたくさん詰まった一冊でした。 付属のCDはいくつかのアルバムから集めたものですが、聴き比べにはとても良いと思いました。 ピアノって弦楽器なんだなー、としみじみ。 自分の電子ピアノがちょっと恨めしくなったりも。 説明部分は興味深くはあるのですが、まんま知識に出来るほどの素地はなく……
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第160回直木賞候補作についての個人的ランキング

第160回直木賞候補作についての個人的ランキング 第160回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 今村翔吾『童の神』(平成30年/2018年10月角川春樹事務所刊) https://50595192.at.webry.info/201905/article_2.html 垣根涼介『信長…
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信長の原理(垣根涼介)

正に信長の定理。 信長の行動原理が出来上がったエピソードが描かれ、その行動原理によって信長の認識や行動が生まれ、信長にまつわる歴史が出来上がっていったのだという筋運び。 人間らしい心のふり幅を見せながらも下に自分の付くものを蟻と同じ目線で見ている不安定さがなかなか興味深い。 科学知識のなさ故の不安を神仏への信心でカバーしていた時代…
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こんなこえがきこえてきました(佐藤雅彦+ユーフラテス)

大人絵本会のお題絵本。 かがくのとも2015年の6月号です。 みひらきいっぱいの渋谷駅前の雑踏の写真の中から聞こえてきた声と、それはどこから?という対話で進んでいく絵本です。 おそらく写真は合成。まあいろんなことが起きています。 ここに書かれている以外の会話も想像して楽しむ… はずが大人絵本会ではまあいろんなツッコミが…(…
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下町ロケット ゴースト(池井戸潤)

ネタバレ満載ですのでご注意を。 シリーズ3冊目ですが、ブレないですよね。 佃製作所の面々、素晴らしいです。 今回はどちらかと言うとトノさんと顧問弁護士ものがたりみたいな感じではありましたが。 続き…気になります。 いくらないいでもいいところで終わりすぎです。 訴訟問題が解決したのはスカッとしましたが、財前さんの農業発言と…
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熱帯(森見登美彦)

自分の人生は、実は誰かが書いている小説なのではないか、というテーマに書かれた小説はこれまでにもあったような? 人生は一通りではなく、パラレルワールドとして併存しているというのも決して珍しいテーマではないかと思います。 が、 「これを森見登美彦氏が描くとこうなるのかー」 と感嘆する内容でありました。 白石さんの一見「今それ?」な…
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童の神(今村翔吾)

お恥ずかしながら、なにしろ歴史に疎いもので…どこからどこまでが史実に基づいているのかとか、完全フィクションなのかとか分からないのですが… いつの時代も為政者は自分の下に人を作り虐げるのが大好きなようで… 福祉制度があってもそれを破たんさせるような改変が目論まれてばかりの昨今を思うと、この小説の舞台の時代からなんの進歩もないんだな…と…
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ベルリンは晴れているか(深緑野分)

過去数年の直木賞候補作を読んできた中に実際にあった戦争を扱った小説はいくつもありますが、それぞれに切り口があって読み応えのあるものが多いと感じています。 本作は推理小説風でありながら、戦争によって人々が翻弄される様が描かれており、途中いい意味でなんでアウグステがバーベルスベルクに向かっているのが何度も忘れてしまいました。 人間ドラマ…
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クルトフォルケンの神話(図子慧)

恐らく今から30年くらい前、雑誌コバルトで読んだのが初読み。 図子慧さんのデビュー作、といいますか、コバルトノベル大賞受賞作です。 当時のコバルトのカラーで言ったら異色だった記憶があるのですが、コバルトにどっぷり浸かっていた私には予想外の方向に卓越した作品でした。 今回、作者さんご本人に電子書籍で読めるというお話を伺い再読しました…
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桜守のはなし(佐野藤右衛門)

桜には守り人がいるんですね。 山の中などで自生している桜は別だとは思いますが… 日本人にとっては日々の生活に溶け込んでしまっている木であり花である桜ですが、当たり前すぎ故に知られていないことを教えてくれる絵本です。 実家の近くに桜の名所があったので、桜は子どもの頃から散歩がてら眺めるものでした。 お気に入りは小学校にあった桜で、…
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ぼくたちが越してきた日からそいつはそこにいた(R・レヴィーン

犬は…リアル犬?それとも何かを具象化したもの?例えば家族を家族として結び留めておくための何かとか?そして、そいつが欲しているものはなに?というかそいつに必要なものはなんなのだろうか?今あるあたり前は永遠のあたり前ではない。名前があるということは重要なことなのだろうか?重要なのは、名前そのものではなくて名前を呼ばれることとか名前を呼ぶ相手…
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宝島(真藤順丈)

沖縄と言う日本本土とは異なる歴史を持った土地?場所?国?(国家と言う意味ではなく)の第二次世界大戦戦後史。 個人的にはもっと疾走感が欲しかったろ頃ですが、その疾走感のなさこそが沖縄を表現するにふさわしいのかな、とも思いました。 個人的にはやや間延びしてしまって読みにくかったです。 それぞれが同じことを胸に異なる価値観で現実を受け入…
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暗いところで待ち合わせ(乙一)

中途失明者のミチルの身近なところで起こった事件が彼女の生活にガッツリと噛んでいく流れで物語は進みます。 後半を過ぎたあたり、伏線がどんどんつながってパタパタとラストに流れていく感じが良かったです。 読み終えて、タイトルがいいな、と思いました。 本来の意味はどうなのかは分かりませんが、待ち合わせ、という言葉にべったりした感じがなくて…
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けっこんしようよ(新沢としひこ・作/今井弓子/絵)

人それぞれ、いろんな生き方があっていいよね、というお話。 最近の絵本なのかと思ったら、1990年の発行。 この絵本を読んで、恐らく多くの人が「子供の考えることってかわいいわね」って思い 、そう思った人のうちの何割かが、大人が同じことをいうと「キモイ」とけ、それに類することを思うんでしょうね。 それには、子供の発言を真に受けてない…
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ようちゃんの夜(前川梓)

途中ちょっと間延びしてしまって読み終えるのに時間がかかってしまったけど、最後の最後で腑に落ちて涙が浮かんできた。 少なくとも自分にとっての高校時代は、人間関係と言う面から見るなら、一番恥ずかしい時期だったと思っている。 自分が何者なのかどこへ行くべきなのか、誰と会話をすべきなのか、何を寄る辺とするべきなのか、そしてこれからどう変わっ…
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還暦探偵(藤田宜永)

6つのお話からなる短編集 この手の男と女の話は読んでていやーな気持ちになることが多いのですが、藤田作品だと全く平気! 今回も安心して読み始めたのですが、はやり心配無用でした。 『喧嘩の履歴』 女性が微妙に強い感じ…(笑) 女性が強く描かれてる男性作家さんの作品って、どこかに皮肉というか揶揄というか、そいういうものがこめられてい…
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