テーマ:読書

じっと手を見る(窪美澄)

全体に漂う怠惰な諦念。 完全に諦めてしまった人と諦めてきれずにいる人。 行動に起こす人、流される人。 様々な人たちがそこにいて、生まれて来た以上そこで生きている。 『そのなかにある、みずうみ』語り、日奈 『森のゼラチン』語り、海斗 『水曜の夜のサバラン』語り、畑中 『暗れ惑う虹彩』語り、日奈 『柘榴のメルクマール』語り、宮澤 『じっと手…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

静かにしなさい、でないと(朝倉かすみ)

私には、登場人物の気持ちも考え方も理解できず、でした。なんとなく分かる、という感覚もなければ、なるほどね、というような分からないけどそうなんだ?という気持ちすら浮かばず…。 『内海さんの経験』『どう考えても火男』『静かにしなさい』『いつぞや、中華飯店で』『素晴らしいわたしたち』『やっこさんがいっぱい』『ちがいますか』 いつもなら一つ…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

ファーストラヴ(島本理生)

主要登場人物のみんながそれぞれに抱えている闇を感じさせる物語でした。 がっつり描かれている環菜、由紀、迦葉をはじめ、恐らく我聞も…。 だって、大きな夢を諦めてまで一人の女を選んで貫き通すって尋常じゃないと思うのですが…(深読みしすぎ?) こういう心理物は大抵読んでいるとしんどくなります。 そしてだいたいどこかでボロボロ泣きます。…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

宇喜多の楽土(木下昌輝)

宇喜多秀家の考え方、格好いいなあと思いました。 この時代を生きた人としてはどうなんだろう…とも思いますが。 いや、今の時代に生きてても行きづらいタイプか。 豪姫の存在がこれまた素敵でした。 秀吉って何考えてるんだか分からない酷い人だな、と思うことが多いのですが、この二人を結び合わせたのは上出来だな(笑)なんて思いました。 歴史…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

傍流の記者(本城雅人)

なんか…独特の世界ですよね。 一つの王国、というような。 読み切ってみると、最終的に北川が陰の支配者?という印象。 出世って、本人の技量も然ることながら、人との関係と時の運が大きく左右するんだなあ、としみじみ。 興味のない世界にしては退屈せずに読み切ったので魅力的な人と文で描かれていたのだとは思いますが、いかんせん興味がない業界…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

破滅の王(上田早夕里)

つまらなくはないが面白い(読み応えがある)とも言い難い。 正直ちょっと微妙。 科学者から見た戦争、という物語は読んだことがなかったのでそういう意味では私にとっては斬新でした。 治療法を確立してこそ生物兵器としての意味を成す。 罹患者を助けるために治療に有効な抗生物質は生み出したいけど兵器として意味をなしてしまうのは苦しいという思…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

今さら聞けない科学の常識(朝日新聞科学グループ/編)

それなりにおもしろかったんだけど、たぶんしばらくしたら覚えてなさそう。 個人的な興味の問題ですが。 こういうのって後でどっかで「そういえば読んだけどなんだったっけ?よく覚えてないや」ってことがほとんどの私。 読む意味ない?いやいやそんなことは…読んでるときは興味深く読んでますから(汗) 今さら聞けない科学の常識―うろおぼえを…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

第158回直木賞候補作についての個人的ランキング

第158回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 彩瀬まる『くちなし』(平成29年/2017年10月文藝春秋刊) http://50595192.at.webry.info/201805/article_3.html 伊吹有喜『彼方の友へ』(平成29年/2017年11月実業之日本社刊) …
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

銀河鉄道の父(門井慶喜)

宮沢賢治作品はいくつか読んだことがありますが、私にとっては理解不能なもののひとつ。 面白くない以前に全くをもって理解不能なのです。 それはさておき、宮沢賢治とその父親の話なわけですが、うーん、この時代の父と息子の在り方のひとつ、家族の在り方のひとつ、という歴史的観点から見て興味深い話かな、とは思いますが、別段面白いと感じることもなく…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

化学探偵Mr.キュリー7(喜多喜久)

献本応募に当選して届けていただいてからしばらく経ってしまいましたが… 当選したときは、自ら応募しておきながら「7?いきなり7?当たっちゃったけど大丈夫なのかな?」と思ったのですが、そんな心配は杞憂に終わりました。 これだけでも十分楽しめました。 もちろん、シリーズを読んでいた方がもっと楽しめたのかもしれませんが。 でもシリーズを…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

くちなし(彩瀬まる)

ものすごい世界観だな、と思いました。 ともするとおどろおどろしい印象を与えそうなモチーフだと思うのですが、それが見事にどろっともったりと濃厚で、なのにあっさり呑み込めするりと自分の中に落ちていく、一つ読んでは読むという行為が満たされるのにどんどん読めるという、なんとも不思議な魅力がありました。 『くちなし』 愛とは…その人の一部で…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

ふたご(藤崎彩織)

世間的には割と高評価? 私にはおもしろく感じることができずに読み終えるまでにかなりの労力を要してしまいました。 後半の、夏子が作詞を完成させる過程において感情が変化していく部分も伝わりづらく、表現しようとして言葉は重ねられてるんだけどしみてこないというか…恐らく大事な場面だと思うのですが。 あとがきに自分の経験をベースに、とありま…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

MOE40thAnniversary5人展@MATSUYA GINZA(4/28)

今更ですが… 去る4/28にMOE40thAnniversary5人展に行ってきました。 5人展の5人とは… 島田ゆかさん、酒井駒子さん、ヒグチユウコさん、ヨシタケシンスケさん、なかやみわさん です。 会場に到着してまず目を引かれたのが酒井駒子さんの『ロンパーちゃんとふうせん』の複製原画。 好きなんですよ、ロ…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

LENA MARIA FOT-NOTER足で書かれた物語(レーナ・マリア/ビヤネール多美子・瀬口巴訳

長いこと読みたい本リストに入っていた一冊。 読もうと思ったきっかけは、当時小学生だった娘に勧められて読んだ学習漫画と記憶。 過去ブログをさらったら2010年10月だった。 なんとまあ長く寝かせてしまったことか。 漫画を読んだ時とあまり感想は変わらないかな… http://50595192.at.webry.info/20101…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

コカコーラ・レッスン(谷川俊太郎)

谷川俊太郎さんは、知ろうとすればするほどよく分からなくなる人である。 人懐っこい詩を書き、近くに感じさせたかと思うと、よそよそしくさえ感じられる、遠い人なんだと思わされる詩を書く。 だから谷川俊太郎さんの世界に触れることがやめられない。 コカコーラ・レッスン (1980年)思潮社 谷川 俊太郎 Amazonアソシエイト by …
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

宮辻薬東宮(宮部みゆき・辻村深月・薬丸岳・東山彰良・宮内悠介)

アンソロジーにしてはバトンが希薄だったような。 『人・で・な・し』(宮部みゆき) 殺人、のくだりでがっかり。 そういうリアルがない不思議を求めちゃたので。 『ママ・はは』(辻村深月) 母と娘の関係っていうのは難しんですよね。 自分も娘だし、娘の母だから良く分かる。 正解なんてないけど不正解だけは押し付けない親でいたいなぁ。…
トラックバック:4
コメント:0

続きを読むread more

火定(澤田瞳子)

予備知識なく読み始めましたが、これまでに読んだことがない時代とテーマでありながらすぐに理解ができて尚且つ面白く読み進めることができました。 医学とエセ宗教の戦いは、相手が今も偽科学という名の宗教にかわったものの、戦いは今も続いているのだなあ…と。 そして新しい病への治療法の模索も、人類が存在する以上続くのであろうと思いました。 天…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

宇宙の果てのレストラン(ダグラス・アダムス)

前作『銀河ヒッチハイクガイド』を読んだのがかなり前だったので、ウィキで記憶を掘り起こしてから読みました。 とは言っても、細かいことは忘れてても支障がないと言えばないくらい馬鹿々々しさに笑うのが本筋と言えるかも(笑) 宇宙の果てのレストラン (河出文庫)河出書房新社 ダグラス・アダムス Amazonアソシエイト by …
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

彼方の友へ(伊吹有喜)

なんとなく予想のついたラストではありながらも号泣。介護に携わる人間としては、どの人にもその人の人生ドラマがあるのを日々実感しているだけにこういう話にはかなり弱い。 尚且つ、戦前の銀座が大好きということもあり、かなりのめり込んで読んでしまい、序盤は銀座の空気に酔いしれ、空襲の辺りでは胸が痛くてたまりませんでした。 波津子と有賀、二人だ…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

COLORSカラーズ(藤田宜永・他10名)

アンソロジーは、お気に入りの作家さんの作品は楽しみだし、未読の作家さんの作品は新規開拓の機会になるときがあるのでたまに読みます。 『黄色い冬』(藤田宜永) 藤田宜永さんの作品というか、文体が割と好みで、もしかすると他の方が全く同じ話を書かれても私には面白く読めないんじゃないかな、と思ったりします。 過去は忘れることはできないけど置…
トラックバック:9
コメント:0

続きを読むread more

空想科学読本(柳田理科雄)

適当に考えたのであろう設定を科学的根拠に基づいて分析するというのもなかなか興味深く面白かったのですが、著者の文章の面白さもありところどころツッコミつつ笑いながら読めました。 夢がない、結果がグロい、という感想さえ抱かない人ならかなり楽しめるのではないかと思います。 空想科学読本1[新装版] (空想科学研究所の本)メディアファクト…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

インフルエンス(近藤史恵)

いまひとつ読みどころが分からず。 そして本編の重要な部分とは若干ずれた、友梨が自分のことを人殺しと言っているところにひっかったりもして。 最初に刺したのは由梨だけど致命傷を負わせたのは里子であって、友梨が犯したのは殺人罪ではなくて傷害罪では?まあ犯罪者ってことでは一緒だとは思いますが。 それでもまだそれなりに興味深く読み進めてまし…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

第157回直木賞候補作についての個人的ランキング

第157回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 木下昌輝『敵の名は、宮本武蔵』(平成29年/2017年2月KADOKAWA刊) http://50595192.at.webry.info/201708/article_3.html 佐藤巖太郎『会津執権の栄誉』(平成29年/2017年4月文…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

BUTTER(柚木麻子)

木嶋佳苗事件を…と銘打たれていたけど、読んでみて「んんん?」という印象。 せめて木嶋佳苗事件にインスパイアされて妄想を膨らませた小説って銘打っておいた方が良かったのでは? 話自体も、作者のおいしいもの知識の豊富さとその表現力は伝わってきたけれど、魅力と言われるとこれまた「うーん」な印象。 読む前に目にした世間評もよかったので期待し…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

面白いほどよくわかる臨床心理学(稲富正治)

昨年、稲富さんの講演会に出席する機会を得まして、その語り口調がとても好ましく、そして内容もよく、もう一度出席してみたいと思っているのですが、機会を得ることが難しそうなので「それならば」と思って著作を手に取ってみました。 臨床心理学にまつわることをざっくり知りたいならとても興味深い内容と言えると思います。 ですが、ある症状に対して臨床…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

会津執権の栄誉(佐藤巖太郎)

歴史に疎くて歴史が苦手で(何度勉強しても何冊も歴史小説を読んでも)史実が十分に頭に入っていない身としてはちょっと読むのがしんどい部分がありました。時系列が逆になっただけで理解がさらに薄くなってしまい…残念ながら楽しめず。義務教育レベルでも十分に歴史が理解できていれば面白いのではないかと思いました。そのせいか、『退路の果ての橋』が一番面白…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

リトル・ピアニスト牛田智大(伊熊よし子/著・能登直/写真)

天才とは、努力を苦痛と思わず愉しみと感じることができる人のことを指すんでしょうね。あとは環境の影響も割と大きいかな。数か月前にたまたまYOUTUBEで牛田くんの『乙女の祈り』を聴き、その演奏のあまりの好みに驚き、今や購入したCDをヘビロテする毎日を送っています。生活に余裕ができたら是非リサイタルに行きたいと思っています。さて、肝心の本の…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

劇場(又吉直樹)

『火花』を読んだ時に「この人の作品は当面いいや」って思ったんだけど読むことになったのは…火花を読む前に劇場が出版されて図書館で予約してたという理由です。 うーん、火花よりも読むのがしんどかった。 平成版神田川?22歳の別れ程には女性がある種の強さを持っておらず…男ってバカみたいに尽くす女に一度は憧れるんですかね? いつの時代もそう…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

月の満ち欠け(佐藤正午)

佐藤正午さんの作品を読むのは『身の上話』に続いて2作目なのですが、どちらもドラマチックな日常が、平凡な日常と表裏一体のドラマチックな物語が描かれていると思いました。 起きていることはとても大きなことなのに、日常の中に当たり前のように溶け込んでいる、そんなふうに感じさせる描き方に魅了されました。瑠璃の生まれ変わりのスピードがあまりにも早…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

第156回直木賞候補作についての個人的ランキング

第156回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 冲方 丁『十二人の死にたい子どもたち』(平成28年/2016年10月・文藝春秋刊) http://50595192.at.webry.info/201709/article_3.html 恩田 陸『蜜蜂と遠雷』(平成28年/2016年9月・…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more