ショートショートドロップス(新井素子・編)

ショートショートってあまり得意ではないのだけど、収録されている作家さんが気になって手に取りました。
通常より長めのまえがきがあるのですが、きちんとここから読むことをお勧めします。
『初恋』(矢崎存美)
どうやらこのぶたぶたさんはシリーズであるらしい。
だから?初対面じゃない気がします。いや、初対面でも親近感を抱かせるのがぶたぶたさんなのかも。ぜひもう一度お会いしたいぶたぶたさん。
『チヨ子』(宮部みゆき)
ぬいぐるみを家族と思っている我が家。泣けた…自分の中の子供時代を大切に生きないとなぁ。
『舟歌』(高野史緒)
AIが人間の生み出す力に追いついてしまった時代に必要となったのは…ピアニストさんの演奏好きとしては、結構切ない物語。そしてこの物語に選んだ曲が舟歌とは…
『ダウンサイジング』(図子慧)
表面的には健常なまま、意識だけが衰えていくというのは…介護はいらなくなるのかな。でも当の本人は…生きているってどういう状態なのか…今あるとの疑問とは真逆の疑問が浮き上がりますね…
『子供の時間』(萩尾望都)
いまいち意味がくみ取れないまま読み終え、改めてタイトルをみて…ああそうか、と。とらえ方は人それぞれかもしれないですが、私は、子供にとっての庇護されている時間の終わり、大人にとっての立ち止まって考えている時間の終わりを感じました。
『トレインゲーム』(堀真潮)
これは…シンプルにただただ楽しめるお話です。もうねー、すっごく楽しい!
『断章』(皆川博子)
とても意味が分からないのだけど、意味が分からないのに最後まで引っ張られて読んでしまう…なんとも不思議な…そしてすごく生物としての女を感じました。
『冬の一等星』(三浦しをん)
人生って意外と…がっつり時間がかみ合って過ごした相手よりもふっと行き違ったときにふとした時間を過ごした人の存在の方が大きく自分のうちに残ってたりするのかも…と思ったり。
『余命』(村田沙耶香)
人間って、どんな目的を達しても満足しないんだろうなあ…シュールだけどとてもライトに書かれていて嫌な印象がないのは著者の筆力も大きく関係あるのかな。
『さくら日和』(辻村深月)
この作品は一度ほかの短編集で既読。こんなにいろんな味のするたい焼きは初めてです。
『タクシーの中で』(新津きよみ)
話が転転転…と、そして最後まで読んで…ん?あれ?最後の最後までいい意味での疑問が残る物語。
『超耐水性日焼け止め開発の顛末』(松崎有理)
ばるほど、そう来たか!無駄がなくて感心してちょっと笑えます。
『石繭』(上田早由里)
私は切なかった。今生は人の役に立てな人生を送っても、いつか誰かの役に立てる日がくるのかな。そう思ったら役立たずと思ってしまう人生も悪くないかもしれない。
『冷凍みかん』(恩田陸)
冷凍みかん!今どこの誰の手にあるんだろう…
『のっく』新井素子
人生の扉をノックするとき、かな。
最後を締めくくるいいお話でした。
『あとがき』
本編を読み終えてから、あとがきまでしっかり読むことをお勧めします。
ちょっと消化しきれずに自分の中に残っていたものがきれいに自分に還元されるような気がします。
やっぱり、エンドロールの最後の最後までが物語ですね。
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