エリ子、十六歳の夏(結城昌治/著)

かつて刑事だった男、田代が、家出した孫のエリ子を探す物語。
エリ子を知るという少女キティの協力を得ながら、東京の陰の部分をさまようエリ子の足跡をたどるのですが、行く先々で殺人事件に遭遇します。
田代は事件においても犯人が誰だか分かるのですが、警察に突き出すことをせず自主をすすめるのみに留まります。
その振る舞いは、犯人のためを思ってではなく、エリ子にも自分にも関係ないからどっちでもいいという風に受け取れます。
エリ子は見つかるのか?なぜ家出をしたのか?
5つのエピソードに区切られているのですが、ひとつ進むごとにエリ子像が結ばれていきます。
文章的には会話がやたら多く、さながら脚本のようです。
ですが、誰が喋ってるのか分からなくなるような混乱はなく、むしろやり取りの淡々とした感じが伝わってきます。
登場人物の設定にメリハリがないので、ちょっと物足りない印象は否めませんが、おじいちゃんが孫を思う気持ち、そしてラストシーンはちょっといいです。

エリ子、十六歳の夏 (新潮文庫)
新潮社
結城 昌治

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