月島慕情(浅田次郎・著)

やっぱり浅田次郎氏の作品はいい!
と、今回も思ったものの、ちょっとしっくり来なかった作品があるのも確か。

表題作の
『月島慕情』
は、どうもしっくり来なかった…。
美談と受け取ることができなかった私の感覚の問題なのでしょうが、ラスト、結局、前妻が追い出された家にそのまま収まることにプライドが許さなかったのか?ご近所が怖かったのか?
と穿ってしまいました。

『供物』
途中で話が読めたものの泣けました。途中で先が読めてもなお感動させてしまう浅田作品の深さには感服です。

『雪鰻』
戦争時の生々しさが堪えました。
近年、何かの因果なのか南の戦地について書かれたものに触れることが多く、戦いの裏にある人間のどろどろした部分に胃が重たくなりました。

『インセクト』
これも、私にはしっくり来ませんでした。

『冬の星座』
なぞの弔問客が次々に現れる下りのちょっとしたコミックさが浅田氏らしいなあ、と思いました。しかもちゃんと感動させてくれるし。(笑)

『めぐりあい』
会いたかった人にやっとめぐりあえる話なのかなあ、と思っていたら、いい意味で裏切られました。人生って喜怒哀楽のエピソードの積み重ねなんですね。生きていく中で遭遇する出来事には、その時不幸と感じるものであっても、意味のないものはないのだと思える、生きる勇気がわく作品でした。

『シューシャインボーイ』
これも、私にはあまりしっくりこなかったです。何で遺言残して去っちゃうの?それって美なの?
いきさつはともあれ、自分の意思で退社した男がラッキーつかんで社長?これがオチ?どこに焦点をあてて読んだらいいの分かりませんでした。

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