汚れた手をそこで拭かない(芦沢央)

短編集。
本のタイトルと同名タイトルの作品がないので「どういう意味なのかなぁ」と興味深く読みました。
結果、汚れた手をそこで拭かない、と言うよりは、汚した手をそこで拭かない、の方が近いかな(自分、細かいな)
『ただ、運が悪かっただけ』
語り手の旦那様は、運が悪かったとは言えないような、運が悪かったと言うには足らない気がします。
そして中西は運が悪かったのではなく因果応報と思いたい。
『埋め合わせ』
最後まで読んでみると、このタイトルに沿うのは五木田であって秀則じゃないんですよね…なるほど。
秀則の行動をタイトルに表すとしたら「つじつま合わせ」かな。
『忘却』
忘却かぁ…この物語、奥さんが認知症による記憶障害として描かれてるけど、実は旦那さんの方が認知症だとして考えると違った物語が浮かび上がるよなあ…なんて思ったり。
例えば盗電は合意だったのに忘れてしまったとか、加えて盗電を承知の上でわざとブレーカーを落としてそのことを忘れてしまったとか…つまりは手が汚れていることを忘れて忘却によってその手を拭いているとか…(考えすぎ)
『お蔵入り』
自分が見てる人生の景色なんて所詮主観なんですよね。
相手の立場になって考えるなんてよく言われるけど窮地に陥れば陥るほど人間なんて自分のことしか考えなくなる生き物なんですよねぇ。
『ミモザ』
読後に延々と続く恐怖。
伏線に無駄が感じられない分、まだ回収されていない伏線が隠されていて本当のエンドが推測されるようになっているんじゃないかと思わせられます。
どうなんだろう…
【中古】汚れた手をそこで拭かない /文藝春秋/芦沢央 (単行本) - VALUE BOOKS
【中古】汚れた手をそこで拭かない /文藝春秋/芦沢央 (単行本) - VALUE BOOKS汚れた手をそこで拭かない (文春e-book) - 芦沢 央
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