等伯(上・下)(安部龍太郎/著)

上巻を読み終えました。
もっと堅苦しい話かと思っていたらそんなことはなく…いつの時代にも人は悩み苦しみ愉しみ生きているのだな、と思いました。
ですが、世は戦国時代ということで、等伯並びに家族の人生の翻弄されようは生半可じゃありません。
あの時代において、正義を貫くとはどういうことなのか?
ということも考えされられました。
近衛前久のように、ある程度の地位にある策士でなければ無力なのか?
とも思いました。
等伯が仏画を描いているということもあり、宗教や寺院にについても触れられているのですが、ただ教科書で読んだときには全く頭に入らなかったことが心で理解できた感じがします。
とは言ってもテストの点数には反映するほどではないと思われますが(笑)
でもただ知識として詰め込まれるよりも物語で触れたほうが歴史は断然おもしろいなあ、と改めて思ったのには間違いありません。

下巻はこれから読みます。

下巻読了。以下感想です。


主人公は等伯と重々分かりつつも利休ファンの私にはたまらない下巻でした。
なんていうか、憧れの人の交友を垣間見たうれしさと言うか喜びと言うか…いきなり横道に逸れました。
ラストは、家康の時代、等伯が江戸に向かうところで終わるのですが、その下りの手前の松林図を見ながら、秀吉と家康と利家の三人のやりとりが印象的でした。
『「わしは今まで、何をしてきたのであろうな」(中略)「拙者とて同じでござる。心ならずも多くの者を死なせてしまいました」と家康が涙を浮かべ、ひと目もはばからずに懐紙で涙をぬぐった。戦国の世を血まみれになって生き抜いてきた者たちが、松林図に心を洗われ、欲や虚栄心をかなぐり捨てて在りのままの自分にもどっている』の文章から、江戸時代が穏やかに長く続いたのは等伯が松林図を描き、それを家康がこのタイミングで眼にしたからなのではないか?と感じました。
創作であるのは重々承知ですが、そう言う考えもありなのでは?と思いました。
ある絵描きの話を綴っているようでありながら、戦国の世を終わらせた影の影響力を、絵と言う芸術に感じさせてくれた作品でした。

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