ナラタージュ(島本理生/著)

時間の流れを感じました。
巻き戻すこともできず、止めることもできず、流れていく時間。
抗うでもなく、流されるでもなく、とことん愛することも憎むこともできず、捨てることもすがることもできず、手を離したはずなのに手繰り寄せているような、全体を漂う不安定さに心を捕らわれました。
プロローグ部分がとても効果的で、最後のひと段落を読むまでは、大丈夫、泉は幸せになるのだと、時折よぎる不安をかき消す効果を持ち、読み終えた後には、まだまだ泉の人生が揺れ続けることを案じさせる要素となります。
もう一度プロローグ部分を読み直したとき、そこから感じられる最印象は明らかに一度目とは違っており、小野君の変化を見た後なだけに、薄ら寒ささえ覚えました。
交差することはないだろうという思いから来る諦めが、泉にとっての一番の支えであるはずなのに…
その支えが崩れても尚、泉は新しい生活を始め続けることができるのでしょうか。

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角川文庫 島本理生 角川書店 角川グループパブリッ発行年月:2008年02月25日 予約締切日:20


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