汐のなごり(北重人/著)

主人公は、人というよりは水潟(みなかた)という土地かな?
江戸時代の水潟に住まう、様々な身分の人たちの日常に起こるエピソードが切り取られています。
『海上神火』
人と人とをつなぐのは、純粋な愛情だけだとダメなのかな。。。
惹かれあう男女にいわくが絡み、遠く離れていても、否、遠く離れているからこそ離れられない関係になっていく。
好きな女のためにあえて身を引く男たちに真の愛を感じました。
『海羽山』
親は、その血肉を分けてでも子を生かせたいと思うもの、なはず。
親が子の命をおろそかにし、子が親の命を奪う現代は、豊かさ故のことなのか?
生きることそのものが人生の目標であった時代と階層の人たちの話です。
『木漏陽の雪』
人の生き死にに因果はあるのか?
おそらくないと思うが、因果を求めてしまうのは人の常なのか?
その人を大事に思う故なのか?
『歳月の船』
真実が人を幸せにするとは限らない。
強い者たちにとって作り上げられた「真実」がまかり通る時、真の「真実」が人を不幸にするという事実。
『塞道の神』
恋狂いにこんなアドバイスをしたら迷わず家族を殺して駆け落ちしようとするでしょう。
で、恋狂いした相手に逃げられて…。
本当に大事なものは何かに気づけるんだったら、それはまだ狂ってるっていえない気がする…。
『合百の藤次』
相場かあ、、、いつの時代も貧民の生活を困窮させる元なんですよね。
最近は、投資にまわせるような余剰財産を持ち合わせない庶民まで投資ブームで、、、
まあ働かないで儲けるってのは人類の憧れなんでしょうね。
あぶく銭って言葉、人類と共に生まれたんじゃないでしょうかね。。。
最後はちょっと小気味良かったです。

全体としてはとても優しい印象です。
けど私には物足りなかったです。
人ってそんなにいいモンじゃないよ。
もっと利己的でどろどろだよ。
って思ってしまうので。
反対に、人って捨てたモンじゃないよね。
と思っている人、思いたい人にはおすすめです。

汐のなごり
徳間書店
北重人

ユーザレビュー:
極北の地を舞台にした ...
まるで宝石のような短 ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ




汐のなごり
楽天ブックス
著者:北重人出版社:徳間書店サイズ:単行本ページ数:333p発行年月:2008年09月この著者の新着


楽天市場 by ウェブリブログ



ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • 『き』から始まる作家さん

    Excerpt: きうちかつ  やさいのおなか  http://50595192.at.webry.info/200803/article_19.html 岸田衿子  かばくん  http://5059519.. Weblog: 読書感想♪だってそう思っただけ♪ racked: 2009-02-07 14:35
  • 第140回直木賞候補作についての個人的ランキング

    Excerpt: 第140回の直木賞候補作を全部読み、感想をアップしたので以下にまとめてみました。 Weblog: 読書感想♪だってそう思っただけ♪ racked: 2009-08-17 23:24