長い長い殺人 (光文社文庫)(宮部みゆき/著)

本は専ら図書館で借りているのですが、この作品は頂いた文庫本で読みました。
帯に「大ヒット作『模倣犯』、『理由』につながる驚嘆宮部ワールド」と書いてあり、どちらの作品も読んだことのある私はわくわくして読みました。
確かに、模倣犯に通ずるものがありますね。
かつては、金銭目的や邪魔者の排除(あの人さえいなければ苦難から逃れられるという思い)が犯罪の目的のほとんどだったと思いますが、近年、逆恨みや鬱積したものの発散や愉快犯などが目に見えて増えていると思います。
自己満足のための犯罪。自分のステイタスを築くためだけの犯罪。
現代社会の抱えた病を描くのが本当にうまいなあ、と今回も感心しました。
事件に巻き込まれた人たちのことを忘れないのも宮部氏の素敵なところです。
ワイドショーでおもちゃにされている部分だけが事件じゃないってこと、もっと目を向けるべきところは山ほどあるってことに気づかせてくれる作家さんです。
視聴者の心理をおもしろおかしく煽るメディアを引き合いに出し、メディアを鵜呑みにすることに対する警鐘を鳴らし続けるスタイルは、ずっと守り続けて欲しいなあ、と思います。

最後に、私のお財布が、深く長いため息をついていないことを祈っています。。。

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