四度目の氷河期(荻原浩・著)

若い頃の人生って、自分は何者かを探す旅である部分が大きいと思うのですが、そこをクローズアップした作品だと思います。

自分という人間を知る上で、ルーツというのは大きな比重を持つらしいと聞いたことがあります。
ルーツなんていうと長く続いている先を想像してしまいますが、砕いて言うと、一番近いところで『親』。
主人公の自分探しのきっかけは、『親』を知りたいと思うところから始まります。

周囲から、自分は普通でないと思い込まされた主人公は、自分が普通でない理由を親に求めます。
ですがやがて、普通か普通でないことを決めるのは自分そのものだけではなく、環境や自分を取り囲む人々でもあると気づきます。

環境や周囲の人々に合わせて自分を変える必要なんてどこにもない。
自分は自分、どこまで行っても、誰といても。
そんなふうに自分を思えるまで、確固たる自分に出会うまでの、ある少年の人生を描いた作品。

少年や少女たちが大人になっていく様子がきっちり描かれているところに現実味を感じ、アイスマンに関するラストには薄っぺらい印象を受けました。

ところどころは面白いのですが、中途半端な大団円がイマイチと感じました。

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