失われた町(三崎亜記・著)

設定がこまごまとあって、新しさを前面に押し出そうとしているようだけど、要するに、理不尽に大事な人を奪われた喪失感と、自分の人生は他人に施すためではなく、自分の人生の選択の結果として施すことになるのであるという話だと思った。

要してしまうと、同じようなテーマの作品は他にもあるし(セミドキュメンタリー系の小説がそうだと思う)それらのほうが読みやすいと思う。
この作品は、設定が細々しているし、観念的な表現が多すぎて、物語に分入り込めずに苦労しました。

この作者の作品を読み慣れていてツーカーな関係だったらいいのかも知れませんが、一見さんには理解困難かも。

プロローグとエピローグは、書き下ろしらしいですが、これがまた理解困難に一役買ってしまっていると思いました。
不要な設定まで書き加えられてるし…。

スジは面白いと思うけど、一言で言ってしまうと不親切な小説と感じました。

この記事へのコメント

ミコ
2007年06月21日 23:37
こんばんは。この本の作者って、たしか「県庁の星」を書いた人で公務員の人でしたよね?私はまだこの本読んでないんですが、ヒット作の次に良い作品産み出すのってやはり難しいんですね(T-T)
2007年06月22日 18:36
経歴が異なるので調べてみたら、「県庁の星」を書かれたのは「桂 望実 」さんという方ですね。
三崎亜記さんは、直木賞に2回ノミネートされた方で、「失われた町」は、136回(受賞作なし)のノミネート作品だったんです。

この記事へのトラックバック

  • 第136回直木賞候補作についての個人的ランキング

    Excerpt: 第136回の直木賞候補作を全部読み感想をアップしたので以下にまとめてみました。 ※『一瞬の風になれ』はまだ(1)のみ読了 Weblog: 読書感想♪だってそう思っただけ♪ racked: 2007-11-25 16:01
  • 『ま』行の作家さん

    Excerpt: マーグレット・レイ  どうながのプレッツェル  http://50595192.at.webry.info/200711/article_14.html 前田司郎  恋愛の解体と北区の滅亡 .. Weblog: 読書感想♪だってそう思っただけ♪ racked: 2008-02-14 16:37
  • 『み』から始まる作家さん

    Excerpt: 三浦しをん  ロマンス小説の七日間  http://50595192.at.webry.info/200703/article_50.html  まほろ駅前多田便利軒  http://5059.. Weblog: 読書感想♪だってそう思っただけ♪ racked: 2009-01-07 23:08