風に舞いあがるビニールシート(森絵都・著)

直木賞を受賞したこの作品、世間的にはとても評判がいいようですが、私にはどうも合いませんでした。

よく取材したなあ。よくまとめ上げたなあ。
と、感心はしましたが、ただそれだけでした。

短編集なのですが、登場人物に魅力を感じなかったし、この設定じゃないとダメだったの?もっとなじみのあるものが題材でも十分だったんじゃない?というものばかりで、登場人物の人生や思考に惹かれませんでした。

ファンの方には申し訳ないくらい辛口の感想です。
けれど、これはあくまでも私の好みの問題です。
賞もとっているわけだし、好みとは違った部分での価値というか、この作品のよさが私には理解できなかったようです。

『器を探して』の登場人物は誰も彼もが自分勝手で主張ばっかりしているだけだし、『犬の散歩』『風に舞いあがるビニールシート』は、社会貢献と自己の欲求の揺れを描いていながらにして、その割には登場人物たちの精神基盤が、「揺れることあるの?」と思うくらいしっかりしていて、揺れるに至るのに必要なだけのもろさがなく偉そうなところがハナについてしまったし、『守護神』は一見面白そうだと思ったのですが、結局何が言いたいのか伝わってこなかったし、『鐘の音』は仏像に詳しくないので、脳内画像が浮かばずイメージがわかなくて、図解とか写真が欲しいなあ、と思いました。
私の考えとしては、専門的な分野を扱った小説はそれはそれで面白いけど、資料なくしてイメージを描きにくいものはダメだと思うので…仏像のイメージが沸かなくても、漠然と伝わらせるのが小説の力かなあ、などと思うわけです。
そんな中で、『ジェネレーションX』だけはちょっと異色だな、と思いました。
面白さのツボを感じました。
オチはベタですが、むしろそれが光ってると思いました。

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