氷結の森(熊谷達也・著)

「相剋の森」「邂逅の森」に続く、マタギ三部作の完結編。
最初の数ページを繰ってまずびっくり。
何故に、海で鰊を獲っている?
そしてついに最後まで、熊を狩る描写は出てこなかった。

歴史色が強く、前二作とは異なる作品だと思う。
主人公がマタギである必然性には欠けるけど、人が本来あるべき姿を描くには、狩猟民族は適しているとは思う。

テーマは、なんだろう。
命の重さだろうか。

殺しあう人々に相対するように描かれる、ニブヒ、ウィルタの人たちの生き方に共感した。

物語としては面白かったけど、マタギ三部作の一つと言うにはどうだろう…
自然の脅威と命は共通しているとは思うけれど。

人は生きるためにケモノを狩る。けど、人は狩ってはいけない。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • マタギが出てくる小説

    Excerpt: マタギの出てくる小説を読むと、なんだかしっくり来ます。 描かれる雪の情景や狩りの緊張感、マタギの男たちの生き方など。 以下は、私が読んだマタギが出てくる小説です。 Weblog: 読書感想♪だってそう思っただけ♪ racked: 2008-01-30 15:14
  • 『か』行の作家さん

    Excerpt: 薫くみこ  あのときすきになったよ  http://50595192.at.webry.info/200708/article_14.html 角田光代  対岸の彼女  http://505.. Weblog: 読書感想♪だってそう思っただけ♪ racked: 2008-02-18 16:12
  • 『く』から始まる作家さん

    Excerpt: 草場一壽  いのちのまつり「ヌチヌグスージ」  http://50595192.at.webry.info/200808/article_21.html くすのきしげのり  おこだでませんよう.. Weblog: 読書感想♪だってそう思っただけ♪ racked: 2009-01-11 14:21